日本海側の自然豊かな山あいに位置し、約600年という長い歴史をもつ、温泉郷・長門湯本。
そんな場所に、地域と共生する新しいスタイルの宿泊施設が誕生する。株式会社Stapleと山口フィナンシャルグループの合弁事業として2025年3月15日に開業予定の「SOIL Nagatoyumoto」は、「自然育」「食育」「湯育」という3つの育みをテーマに掲げた、リバービューの複合施設だ。
施設の特徴と3つの育みのコンセプト
自然育:地域との深い繋がり
施設1階のアクティビティセンターでは、地元の林業士や農家との交流を通じて自然との共生を学ぶプログラムを展開。塩作り体験や森林ツアー、サンセットSUPなど、地域の自然や文化に触れる多彩なアクティビティを提供する。
食育:地産地消とフードロス削減
東京・国領にある「Don Bravo」とレシピを共同開発し、薪窯で焼き上げるピザが名物のイタリアンレストラン「TARU」。このレストランでは、地域の生産者と連携し、四季折々の食材をイタリアン料理として提供。
特筆すべきは、地元の余剰食材を活用したフードロス削減への取り組みと、温泉水を使用したオリジナルカクテルの提供だ。また料理を通してゲストに長門湯本の恵みを感じていただけるようなメニュー構成を予定。
さらには収穫体験イベント等でシェフとゲストの交流機会をつくるなど、長門湯本の循環の中にゲストを巻き込むことで、楽しみながら食への学びを深める取り組みも進める。
湯育:600年の歴史を持つ温泉体験
約600年の歴史を誇る「恩湯(おんとう)」は、39度の源泉が湯船の真下から直接湧き出る生の温泉。施設の宿泊者は無料で利用可能で、6階には音信川の景観を楽しめる「リバービューサウナ」も併設される。
地域との共生を目指す施設デザイン
施設は「間(あわい)」をテーマに、人が集う場所作りや体験設計を得意とするPuddle Inc.がデザイン・監修を担当。内と外の境界を曖昧にすることで、施設とまちが自然につながる空間を創出している。
地域活性化への貢献
施設は単なる宿泊施設にとどまらず、地域の生産者や漁師、旅館、飲食店との協働を通じて、地域全体の活性化を目指す。長期休暇期間中にはサマースクールを開講し、子どもたちが地域の人々と交流しながら生きる力を学ぶ機会も提供する。
人々のさまざまな想いが“湧く”、温泉のまち
長門湯本のシンボル「恩湯」は、かつて住吉大明神からのお告げによって発見された“神授の湯”と言われる。39℃という加水も加温もしない温泉が浴槽の真下から湧き出る、まさに“生の温泉”。
この貴重な温泉とともに暮らす長門湯本の人々は、感謝の気持ちを持ちながら温泉に手を合わせるという。
そして「恩湯」で出会う人たちとのゆるやかな交流を通して、笑顔とポジティブな心を交換する。自然への感謝の心、前向きな精神も温泉のように“湧く”のが、このまちの大きな魅力となっている。
この長門湯本が持つお互いを支え育みあう文化にStaple株式会社が惚れ込んだことから、この施設を手がけるに至った。この豊かな風土を次世代へとつないでいくための一助となるべく、ゲストにも地域の人々にも愛される施設を目指す。
このSOIL Nagatoyumotoを訪れた際には、たっぷりと長門湯本の地域文化に触れた後、温泉につかりながら、自然と湧き上がる感謝の気持ちと共に手を合わせたくなるはず。そんな心も体もあたたまる温泉旅はいかがだろうか。
宿泊予約について
◆ 予約受付方法
ご予約は公式サイトにて受付。
◆ 施設概要
名称:SOIL Nagatoyumoto
住所:山口県長門市深川湯本2257番地
【参照サイト】 3つの「育」が楽しめる新しい宿泊体験の場、「SOIL Nagatoyumoto」が長門湯本温泉に誕生。
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