民泊予約サイト「STAY JAPAN」を運営する株式会社百戦錬磨は6月18日、住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行を受け、「地域まるごと農泊開業支援パッケージ」を開発し、全国の地方自治体や地域事業者・団体などのパートナー募集を開始することを公表した。
同パッケージでは、行政書士による届出代行サービスから、宿泊予約サイト掲載用の施設写真・紹介文の作成、旅行者受け入れのためのハウスルール作成、受入研修としてのモニター旅行者の派遣など、民泊開業までのメニューを盛り込んだパッケージを展開することで、民泊開業を検討している人を総合的に支援していく。
主なサポート内容は「開業支援(許認可取得支援)」「販売支援」「受入支援」の3つだ。
まず、開業支援では、民泊新法下での民泊運営に必要な届出を支援する。旅館業法、簡易宿所、農林漁家体験民宿にも対応する。届出書類作成のワークショップや希望に応じて届出すべてを支援するサービスを提供する。
販売支援では、施設紹介文の作成や施設写真の撮影を含めたSTAY JAPANへの掲載支援を行い、宿泊施設をSTAY JAPANに掲載することで宿泊施設の予約増を図る。
さらに、旅行者を受け入れるためのハウスマニュアルの作成や、先輩ホストの体験談など民泊運営の実践講座を実施するなどの受入支援も行う。
百戦錬磨は2012年の創業当時より、農泊の可能性に着眼し、開業から販売、運営に至るまで支援する事業を行ってきた。人口減を課題とし、交流人口を増加させる「農泊」を活用した地域活性化を進めたい地域は多いものの、開業までの手順がつかめない、準備をまとめて手助けするサービスがほしいといった声があったことから、同サービスの開始に至った。
同社はこれまでも徳島県・美馬市、JAL・秋田県仙北市、茨城県桜川市・常陽銀行・凸版印刷、沖縄県浦添市などと協業することで地域振興に焦点をあてた取り組みを行っており、今後も同様の取り組みを拡大していく方針だ。
観光庁の「平成29年 訪日外国人消費動向調査」によると「自然・景観地観光」を行った人は全体の65.6%だった。「自然体験ツアー・農漁村体験」に参加した人は6.7%だったものの、次回も参加したい人は15.6%と体験に関する期待値は高く、今後、自然・景勝地観光の際に農山漁村地域に滞在し、地域住民と交流するなど体験型の農泊ニーズの増加が見込まれる。
このほか、2018年6月5日に観光庁・農林水産省の連名で発出された農泊推進に関する通知では、今後旅行業者や民泊仲介業者に対して、仲介業務を委託している農泊ホストによる民泊新法の届出促進も予想される。
地域に根づいた宿に泊まれる民泊に「農泊」体験ができる施設が増えていくことで、民泊市場拡大のみならず地域復興の大きな助力となることが期待される。
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(Livhubニュース編集部)
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