必要なものは全て持っている。39ヶ国を働きながら旅したジャクリンさんの気付き

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「English Hub」からの転載記事となります。

リモートワークが普及した現在。以前より通勤時間が減って楽になった反面、自宅で1日中パソコンに向かう日々に、閉塞感を覚えている方もいるのではないだろうか。

そこで今回は、コロナ禍前の2017年にオンライン中心の働き方に切り替え、現在は1年の約半分を海外で過ごしているという、アメリカ人のJaclyn(ジャクリン)さんにインタビューを実施。ジャクリンさんは現在、編集者・ライターとして活動する傍ら、オンライン英会話「Cambly(キャンブリー)」で講師としても活躍している。

2015年秋、職場やアパートがあったアメリカ・サンフランシスコを離れ、スウェーデンを皮切りに、約1年半で欧州などの27ヶ国を訪問。その後も、アジアや中米など、計39ヶ国への一人旅をしてきたジャクリンさん。旅がもたらした人生観の変化と、オンラインで働きながら旅を続ける理由を伺った。

39ヶ国を訪れた編集者に聞く、海外一人旅を続ける理由

Q:海外への一人旅を始めたきっかけは何でしたか?

I had a good life in San Francisco. I had a lot of friends and communities that I loved but honestly I was overworked. I was anxious and depressed.
(一人旅に出る以前は)サンフランシスコで、不自由ない生活を送っていたの。友達もたくさんいたし、好きなコミュニティもあったしね。でも、率直に言って、働き過ぎだった。不安だったし、落ち込んでいたの。

日々の生活に追われる中、このままの働き方を続けていくべきか、悩んでいたジャクリンさん。同時期に、親しい友人2人が一人旅に出たことも、旅をする決断のきっかけになったそうだ。「3ヶ月くらい旅をした後で、今後の働き方について改めて考えよう」と、26歳の誕生日を迎える1週間前、人生初の海外一人旅をスタートした。

Eventually I realized I didn’t have to go back and that I could work online and be happy and healthy and relaxed. So I kept on doing that.
最終的には、元の環境に戻る必要はなくて、オンラインで幸せかつ健康に、リラックスして働けることに気づいたの。だから、この働き方を続けている。

2016年に訪れた、イタリアのCinque Terre(チンクエ・テッレ)

2016年に訪れた、イタリアのCinque Terre(チンクエ・テッレ) © Jaclyn Snow

Q:一人旅をする上で、気をつけていることはありますか?

As a traveler in general, I would say my primary concerns are health and safety related. As someone who is traveling and working, my biggest concern is being somewhere with strong Wi-Fi.
いち旅行者としては、最大の関心事項は、衛生と治安に関することね。旅をしながら働く身として最も気をつけているのは、強いWi-Fiがある場所に居ること。

街中でWi-Fiが普及していない(2018年訪問当時)アジアの国々を訪れるようになってからは、SIMカードの必要性も痛感するようになったそう。

I had a lot of difficult situations that could’ve been avoided if I’d had a SIM card.
SIMカードさえ持っていれば避けられた、たくさんの困難な状況を経験しちゃった。

2018年に訪れた、カンボジアのAngkor Wat(アンコールワット)

2018年に訪れた、カンボジアのAngkor Wat(アンコールワット) © Jaclyn Snow

また、一人で様々な土地を転々としながらも、人とのつながりを失わないよう、心掛けていることがあると言う。

If I’m staying somewhere for more than two weeks, I typically find a place to volunteer. I want to meet more local people.
1つの土地に2週間以上滞在するときには、ボランティアができるところを探すようにしている。できるだけ多くの地元の人に出会いたいの。

ビーチの清掃や、ホームレスの方への食事の提供など、各国で様々なボランティアを行ってきたジャクリンさん。ボランティアに関する情報は、主に現地で出会った人から直接入手するそう。縁があって訪れた土地でのボランティア活動は、相手を助けられるだけでなく、自身のメンタルにとっても良い影響があると感じていると言う。

旅先で出会う動物も、癒しの1つ。コスタリカで遭遇した、野性のハナグマ

旅先で出会う動物も、癒しの1つ。コスタリカで遭遇した、野性のハナグマ © Jaclyn Snow

Q:旅はあなたの人生にどのような影響を与えましたか?

ジャクリンさんは「I know this sounds dramatic(大げさに聞こえると思うんだけれど)」と前置きをした上で、次のように答えてくれた。

It taught me how to be happy and how to be content with what I have.
旅は私に、幸せになる方法と、自分が持っているものだけで満たされる方法を教えてくれたわ。

旅に出る以前は、常に満たされていない感覚があったというジャクリンさん。その理由の1つには、より多くを、より大きな成功を求め続けるアメリカ文化の影響もあった。

You always have to be striving for more. Where you are is never good enough.
(アメリカでは)常に、より多くを追い求め続けないといけない。「今いる状況」は、いつだって充分ではないの。

旅に出る以前、サンフランシスコで一人暮らしをしていた当時は、たくさんの靴や洋服、アート作品を所有していたにも関わらず、幸せを感じられていなかったというジャクリンさん。1年の約半分はアメリカを離れ、生活必需品を詰め込んだバックパック1つで過ごしている現在の心境について、次のように語ります。

I feel like I have every single thing that I need, and I need everything that I have, so I appreciate all of my belongings.
必要なものは1つ残らず持っているし、それと同時に、持っているものすべてを必要と感じられるの。だから今は、すべての持ち物を大事に思える。

また、旅を始めるようになってからは、1日1日を以前よりも有意義に、前向きに過ごせるようになれたと言う。

I think the fact that I’m traveling motivates me to keep living to the fullest. Being on the move motivates me to keep doing things.
旅をしていると、「毎日を精いっぱい生きよう」という気持ちになれる。動いていることで、何かをし続けようという意欲が湧いてくるの。

メキシコの島、Cozumel(コズメル)の夕日

メキシコの島、Cozumel(コズメル)の夕日 © Jaclyn Snow

ジャクリンさんのInstagramでは、世界各国への旅の写真を閲覧できます。

編集後記
毎日を精一杯生きることと、足るを知ること。一見、相反するかのように思えるこれら2つが、旅を続けるジャクリンさんの生活の中に共存していることが印象的だった。

普段の週末には、気力が湧かず、しばしば何もしないまま1日が終わってしまうものの、旅行中にはまるで別人のように活動的になれた経験があるという方は少なくないのではないだろうか。

旅の中でも特に、行きたい場所や会いたい人などをすべて自分で決められる一人旅は、今の自分にとって本当に必要なものが何かを気づかせてくれる。「以前ほど人生を楽しめていない気がする」と感じたときには、旅を通して、自分をアップデートしてみてはどうだろうか。

※記事の内容は公開時点の情報に基づきます。
※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「English Hub」からの転載記事となります。

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Livhub 編集部

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