白銀の世界。時折、木々が風に舞い、キラキラとした雪の結晶が風に舞う。
今日も、雲ひとつない青い空のもと、スキーヤーは颯爽と雪山を駆け抜ける。
「日本は、春夏秋冬があるからとても魅力的だ」
海外の旅行客で、そんな言葉を口にする人がいる。
日本人にとって当たり前の四季は、世界では当たり前ではなかったりする。
春の桜、夏の海、秋の紅葉、そして雪が降り積もる冬。
この美しい春夏秋冬をどうかこの先も守れたら……。
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アウトドア愛好家たちが気候変動対策を求め、声を上げた。一般社団法人Protect Our Winters Japan(POW JAPAN)が主導する「VOICE from the OUTDOOR COMMUNITY」アクションが、2024年10月8日に始動した。気候変動から冬を守るため、110のスキー場や企業・団体、自治体と318のアスリートや個人の賛同を得て、「1.5℃目標」に沿った気候・エネルギー政策を求める提言書を発表した。
「地球には冬が必要だ」をスローガンに掲げるPOW JAPANは、気候変動の影響が人々の暮らしや体験、そしてビジネスにまで及んでいることを危惧している。特に、スノーコミュニティは雪不足による直接的な影響を受けており、スキー場の営業期間短縮や閉鎖といった深刻な事態に直面している。
アクションの一環として、「雪がなくなったら、全員負け」というメッセージを込めた新聞広告を信濃毎日新聞と北海道新聞に掲載。さらに、BURTON、KEEN、Patagoniaなどのアウトドアブランドの店舗にポスターを掲出し、スノーコミュニティの連帯を訴えかけた。
提言書では、日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示す「第七次エネルギー基本計画」策定に向けて、世界が合意した「1.5℃目標」(産業革命前と比べて世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑える目標)に沿った政策の実現を求めている。この提言書は、ウィンタースポーツ議連や超党派「山の日」議員連盟に所属する国会議員に手交される予定だ。
賛同者の中には、プロスキーヤーの小野塚彩那や北極冒険家の荻田泰永、さらには各スキー場の経営者や自治体の首長も含まれている。彼らは気候変動がスノースポーツだけでなく、地域全体、文化、観光、農業、アウトドア産業、日本経済にまで影響を及ぼすことを訴えている。
POW JAPANは2019年に活動を開始し、「行動する仲間たちを増やす」「スノータウンのサステナブル・ゼロカーボンを後押しする」「市民の立場から社会の変化を促す」の3つを軸に活動している。長野県白馬エリアを拠点に、全国のスノーコミュニティへと活動を広げ、自然を愛するスキーヤー・スノーボーダーたちの声を集めてムーブメントを拡大している。
このアクションは、気候変動対策の重要性を再認識させるとともに、アウトドアコミュニティが一丸となって社会変革を促す力を持つことを示した。サステナブルな旅や体験を追求する人々にとって、この動きは新たな希望と行動の指針となるだろう。
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冬の美しい雪景色を守るためにも、日本の風情ある四季をこれからも持続させるためにも、私たちに何ができるのか。
1.5℃目標の実現を目指して、今こそ一人ひとりが意識して行動しよう。
【参照サイト】アウトドアコミュニティ連帯アクション「VOICE from the OUTDOOR COMMUNITY」110社共同で「1.5℃目標」に沿った政策を求める提言書発表|PRTIMES
【関連ページ】気候危機から冬を守る。環境団体POW JAPANが “グリーンなスキー場” を増やすためのハンドブックを公開
【関連ページ】来年も再来年もスキーにスノボができますように。これから先も滑り続けるために、グリーンなスキー場を応援しよう
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