夏が終わり、少し空気が澄んで、吹く風が心地よく感じてくる10月。暑さが名残惜しくも、秋は少し気持ちもリセットされる、そんな季節だ。
この2年、コロナ禍で全国各地の海⽔浴場がクローズとなった。茨城県の⼤洗観光協会は、何とかこの不安定な状況下で、ビーチを活用し人々の沈んだ心を取り戻せないかと考えた。そして、2020年彼らは「砂浜図書館」と題し、大洗のビーチで本を読むという何ともユニークなイベントを開催したのだ。イベントはTV各局、新聞各社でも大きく取り上げられ、⼤反響を呼んだ。
そして今年も、大洗の砂浜に「砂浜図書館」が登場する。「⽇焼けをしたくないし、⽔着は着たくないけど、⾃然には触れたいし海は見たい」と、これまで海に訪れ難かった⼈をターゲットに、夏のビーチとは逆転の発想でこの企画が生まれた。
開催場所は、大洗サンビーチ。期間は、10月16日(⼟)〜10月31日(⽇)の2週間限定で、平⽇は11:00~13:00、13:00~15:00の2交代制、土日は10:00~11:30、11:30~13:00、13:00~14:30、14:30~16:00の4交代制で開催される。最終日の10月31日のみ14:30までの開館となる。参加費は500円、大学生以下無料。土日は予約優先となるので、参加したい方はHPで事前に予約することをおすすめする。
ビーチには、タープ席40席とパラソル席20席が設けられ、おしゃれや雰囲気に包まれる。去年開催された「2020年いばらきデザインセレクション」で知事選定を受賞しているほどだ。
利用者は、津波避難施設(ビーチセンター)に設けられた受付で、消毒・利用者登録を済ませ、好きな本を図書エリアから探す。もちろん本の持ち込みもOK!そしてお好みの席に腰をかけて、時折り白波が立つ大洗の海の力強さと偉大さを感じながら、思い思いの本の世界に浸る。そんな非日常のひとときを過ごせる。
イベントの感染対策としては、読書スペースの隣との席に5mほど間隔を取り、利⽤時のマスク着⽤の徹底や、使⽤した本と座席は全て返却時に消毒するなどとしたことが行われる。
日常ではなかなか体験することのできない、ユニークな海辺の図書館。冬が来る前の絶好のシーズンに、ぜひ大洗の海へ繰り出してみてはいかがだろうか。
【参照サイト】砂浜図書館公式サイト

明田川蘭

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