Carstay、NTT東日本の保有スペースを車中泊スポットへ、第一弾は栃木県日光市

車中泊スポットとして駐車場や空き地を旅行者に貸し出すシェアリングサービスを展開するCarstay株式会社は10月29日、NTT東日本およびNTTル・パルクと連携し、NTT東日本通信ビルの駐車スペースを「車中泊スポット」として提供開始することを発表した。

今回、第一弾として開設した車中泊スポットは、栃木県日光市にあるNTT東日本の保有不動産のNTT今市ビルと、NTT川治電話交換センターの駐車場だ。NTT今市ビルには4台、NTT川治電話交換センターの駐車場に2台の車中泊スポットを整備し、10月29日より車中泊スポットの検索・予約・決済サイト「Carstay」上から利用可能となっている。

NTT今市ビル

NTT今市ビル

NTT川治電話交換センター

NTT川治電話交換センター

このたびの取り組みには、訪日外国人含む観光客数の増加に伴う宿泊施設不足に加え、車中泊による新たな旅行形態に流行の兆しがみえるなか、道の駅などの休憩施設で社会課題となっている駐車場スペースの長時間占有が背景にある。こうした状況をうけCarstayは、各地域に存在するNTTグループの保有駐車スペースを管理しているNTTル・パルクと連携し、NTT東日本の保有駐車スペースを車中泊スポットとして提供することを開始した。また、新たな旅行形態である車中泊ツーリストの観光動機、動線分析や車中泊スポットに求める環境データを収集し、観光促進による地域経済の活性化や車中泊に伴う社会課題の解決への貢献を目指す。

具体的な取り組みとして、Carstayは利用者と車中泊スペースのマッチングプラットフォーム「Carstay」の提供のほか、周辺地域ならではの「文化体験」の紹介、利用者のデータ収集を行う。そして、NTT東日本は車中泊スペースを提供するほか、車中泊スペースにおけるICT環境の提供、保守、運用などを行う。また、NTTル・パルクは、車中泊スペースの運営・管理や空き土地の利活用を担う。

Carstay×NTT東日本×NTTル・パルク

日光市とNTT東日本栃木支店は8月にも、キャンピングカーなどを活用した宿泊を提供することによる新たな宿泊ニーズの誘引や観光による経済の活性化を目指す連携協定を締結している。このたびの取り組みを受けて、日光市長の大嶋一生氏は「車中泊スペースの提供が、観光地の課題解決や過疎地域の魅力発信、ひいては観光による経済活性化に繋がるものと思っております。この取り組みが成功し、日光市の観光施策に反映できることを大いに期待しています。」と述べている。

今後は日光市を皮切りに、順次、他エリアへの車中泊スポットの拡大を検討している。そこで得られた車中泊ユーザーの観光動線データなどの収集・分析をもとに、観光地を抱える自治体、観光協会などと連携し、地域観光資源の開発、観光プロモーションの観点から地域活性化支援を推進する考えだ。

訪日外国人の増加とともに宿泊ニーズが多様化し、従来と異なる旅の形態を求める旅行者が増えている近年。このたびの企業間連携にみられるように旅の新たな可能性が広がることで、国内の宿泊需要を喚起するとともに、日本各地の魅力を体験したい旅行者の旅が一層豊かになることが期待される。

【サービスサイト】Carstay
【サービスサイト】NTT東日本
【サービスサイト】NTTル・パルク

(Livhubニュース編集部)

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