東京に暮らす人々のセカンドタウンを探しにいくプロジェクト「Second Town Journey」を株式会社ハルマリが開始

セカンドタウン

都市部に住み続けるべきなのだろうか。もっと自分に合った土地や暮らし方があるのではないだろうか。2年前であれば、この問いを持つ人は少なかっただろう。しかしテレワークやワーケーションなど新しい働き方が広がり、パソコンひとつあれば、どこでも仕事ができる人が増えた今、都市以外の場所に暮らす選択肢が多くのリモートワーカーの中に生まれているのではないだろうか。

株式会社ハルマリが、東京在住の25~35歳の男女計100名に東京の働き世代の暮らしにまつわる意識調査を実施したところ、「東京で暮らすことに対してどの程度満足しているか」という質問には8割が「満足している」と回答した。一方で、「地方での暮らしに興味があるか」という質問に対しては、満足していると答えた人のうち半数以上が「郊外・地方への移住」「二拠点生活」に「興味がある」と回答した。拠点先でしてみたいことに対しては、「地元の歴史や文化に触れる」「自然に触れる」「人間関係を見つめ直す」「地元で活躍する同世代の人と交流する」との回答が一定数集まった。

しかし地方暮らしへの興味が高まっているとはいっても、東京や大阪など都市部での生活をすぐに辞めるのも難しい。すべてに満たされているようで、どこか足りない都市部の暮らしに、もうひとつの居場所があったら。心も体も社会とのつながりも、もっと豊かになるのではないだろうか。そう考えた、カルチャーメディア「Harumari TOKYO」を運営する株式会社ハルマリは、東京で暮らす人たちのセカンドタウンを探すためのトラベルプロジェクト「Second Town Journey」を開始した。

「Second Town Journey」の特設サイトでは、ハルマリ編集部が実際にさまざまな土地を訪れ、現地の人に話を聞きながら、その場所で感じたことや気持ちの変化をまとめた体験談を記事にして公開している。第一弾は「広島県尾道市」。尾道市には、空き家問題に取り組むNPO法人「空き家再生プロジェクト」の代表である豊田雅子さんや、尾道唯一のシェアオフィス「ONOMICHI SHARE」を手がける後藤峻さんなど、自分の意思で何かを切り開くチャレンジ精神の旺盛な人々が、仲間を集めて新しいムーブメントを起こしている。長期で滞在することで見えてくるその土地らしさや尾道に生きるクリエイターの考え方を探った記事がサイトには並ぶ。

尾道

このプロジェクトでは、従来のような観光を目的とした短期的な滞在ではなく、現地で暮らすようにゆっくりと旅をすることで、東京にはない新しい価値観などを発見できるような旅を目指している。東京にいるときとは違う、もう1人の自分を生きるような感覚で、いつもとは違う価値観の中で、いつもとは違う自分自身を発見する。その発見が、東京での仕事や生き方に良い影響を及ぼしていく。

セカンドタウン。ここではない場所に逃げるのではなく、ここをもっと愛するために、いつもいる場所から少し自分をずらしてみてはどうだろうか。今は見えない、新しい世界が見えてくるかもしれない。

【参照サイト】Second Town Journey特設サイト
【参照サイト】Harumari TOKYO

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むなかたりょうこ

京都在住。これまでに20か国以上を巡った元バックパッカー。一番のおすすめは、人が優しく最高の景観を持つ東チベット。夢は、世界中を飛び回りながら記事を執筆すること。楽しむことをモットーに日々奮闘中!最近は、自転車旅で国内を巡っている。