観光地に立ち並ぶ土産物屋。その土地の主要な観光名所・特産品などが描かれた、キーホルダーやTシャツが所狭しと並ぶ。友人や大切な人の顔を思い浮かべながら、あの人にはこれ、この人にはこれと選んでいく、遠いところにいる人と旅を共有するような楽しい記憶が蘇る。旅になかなか出られないこの期間に、そんな土産物屋も進化をしているようだ。
8月に沖縄県宮古島にオープンした、ネオ・スーベニアショップ「ABA ISLAND SOUVENIR CLUB(アバ・アイランドスーベニアクラブ)」は、宮古島の魅力を新しい形で発信したいという思いからつくられた、これまでとは少し違った土産物屋だ。
「ABA ISLAND SOUVENIR CLUB」は、宮古島のほぼ中心にある、宮古島で最も古い西里商店街の中心のアバビルと呼ばれるビルの1階に位置する。宮古島の言葉で「ワオ!」を意味する「アバ」から名付けられたアバビル。もともとそこには地元の人々に愛されるお弁当屋さん「かりゆしフードセンター」があった。そのお弁当屋さんの看板を残したまま、ふらっと通りすがりに立ち寄った人が、お店の人とコミュニケーションが取りやすいように、店舗はKIOSKスタイルをとっている。
土産物は、国内外で活躍している様々なクリエイターによって製作されている。第一弾として現在は、宮古島の夏や海をイメージしたTシャツ、キャップ、島ぞうりに加えて、満月塩、CBDオイル、HAI-SAI SAUCEなど宮古島への旅の思い出となるようなものや、島で過ごすときに便利なグッズ、感度が高い方へのプレゼントになるような、ここにしかない限定のアイテムが揃っている。今後も、泡盛や沖縄の和ハーブティ月桃茶など宮古島の特産品が増えていく予定だ。
そしてこの場所の一番の特徴は、お土産物屋ながら、宮古島のコミュニティスポットを目指しているという点。この店がハブになり、島の人と観光客の出会いや交流が生まれ、ネット上にはない島の情報を教え合い、友人ができたり、宮古島のことをより好きになってもらうきっかけが生まれていきますように。そんな宮古島の人の想いが込められている。
有名な観光地をなぞるだけでなく、土地の本物の魅力を伝えられるように。本物に触れて、あたたかい繋がりをつくり、また来たいな、また来てほしいなとお互いに思えるように。これからもそれぞれの観光地で、多様な進化が起こっていくのだろう。
【参照ウェブサイト】ABA ISLAND SOUVENIR CLUBオンラインストア
むなかたりょうこ
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