北海道は8月30日、一般住宅に旅行者を有料で宿泊させる民泊を解禁する「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が来年施行されるのを受け、独自の条例案を議論する有識者会議の初会合を札幌市で開いたことを日本経済新聞が8月31日付けで報じた。
2018年6月に施行予定である住宅宿泊事業法(民泊新法)では、営業日数の上限を年間180日とし、騒音などによる生活環境の悪化を防ぐため、必要な場合には条例で日数を制限できるとしている。
北海道における民泊の有識者会議は今回が初めてであり、日本旅館協会北海道支部や北海道マンション管理組合連合会、北海道観光振興機構の役員のほか、札幌市、洞爺湖町の担当者らが出席した。
学校周辺での規制を求める意見が出たほか、トラブルの実例が報告された。また、営業日数制限においては、閑静な環境を守るためゴールデンウイークや夏休みの別荘地や、学校周辺での登校日の営業を制限することを検討していく方針だ。
9月にも予定されている政府の民泊実施のガイドライン公表を受け、国の担当者を交えて2回目の有識者会議を開く見通しで、来年3月までに条例案を道議会に提出、制定を目指す見通しだ。
北海道の民泊は、札幌市、函館市など都市部では宿泊需要が拡大する一方で、札幌市の保健所だけでもすでに149件の苦情が入っているという。住環境が悪化しかねない市街地では規制強化の方針であるが、農業体験などが可能な農村では民泊を推進しており、民泊の推進可否は地域差がある現状だ。
【参照ページ】民泊条例案で営業日数制限 道有識者会議
【参照ページ】トラブル続出 “民泊” 「学校周辺では規制を」 弁護士、観光分野の有識者会合 北海道
【関連ページ】北海道の民泊・旅館業簡易宿所に関する条例・法律・規制
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
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