「ワーケーションをしてみたいけど、お金がかかりそう」という不安から、行くのをためらっている方もいるのではないでしょうか。ワーケーションにかかる費用の種類や相場がわかっていれば、自分で予算を考える際の参考になるでしょう。今回は、ワーケーションの価格相場やリーズナブルに泊まれる宿、コストを抑えるコツを紹介します。
働く人のワーケーション予算はいくら?
会社でワーケーション制度を導入している場合、交通費や宿泊費などは支給されるケースがありますが、ワーケーション中の休暇時間はプライベートのため、個人で負担するケースも多いでしょう。あらかじめ予算の相場がわかっていれば、費用に対する不安が減り、ワーケーションの計画もしやすくなります。
2021年6月に、株式会社ガイアックスがリモートワーク可能なビジネスパーソンに実施した調査によると、1回のワーケーションで想定する予算は、「仕事メイン」の場合は半数以上の人が2万円未満に抑えたいと回答。一方で、「休暇メイン」の場合は約6割の人が2万円以上の予算を見込んでいることがわかります。このように、ワーケーションが「仕事メイン」か「休暇メイン」かによっても、考える予算が異なるようです。
【Q.1回のワーケーションの予算はどのくらいを考えていますか?】
ワーケーションプランを考える際も、何を重視するかによって予算を考えてみると、おおよその費用が算出しやすいでしょう。
参考:【ワーケーション実態調査】約47.8%が「バケーション」だけではなく「ワーク」も重視し旅先選定/株式会社ガイアックス
ワーケーションに必要な費用と相場
次に、実際にワーケーションにかかる費用の種類と価格相場を紹介します。
宿泊費
宿泊を伴なったワーケーションでは、泊数分の宿泊費がかかります。ビジネスホテルや旅館、マンスリーマンション、ゲストハウス、シェアハウスなど滞在先の種類はさまざまあり、部屋のタイプによっても価格は異なります。また、時期や曜日によっても通常価格と異なる場合があるので、宿泊予約時に確認しておくとよいでしょう。ただし、宿泊費については勤務先の会社やワーケーションツアーを主催している自治体・団体から補助が出る場合もあるので、事前に確認しましょう。
宿泊費の相場は、ビジネスホテルの場合は1泊3,000円~8,000円、リゾートホテルなどを利用する場合は1泊1万円~3万円程度と、泊まる場所によって価格が大きく変動します。
交通費
交通費は、出発地から行き先までの距離、交通手段によって変わります。飛行機や電車、バス、レンタカー、自家用車など、どれを利用して行くのかによって予算を割り出してみましょう。交通費についても、ワーケーションとしていく場合は会社などから経費として補助されることもあるので、事前に確認することをおすすめします。
相場は、往復バスや電車の利用で2,000円~5,000円、飛行機やレンタカーの利用で1万円~3万円程度となっています。
通信費
滞在先にネット環境が整っていれば基本的に通信費はかかりませんが、ネット環境が整っていない場合や、「施設のフリーWi-Fiではセキュリティが心配」という場合は、ワーケーションにポケットWi-Fiを持参する方もいます。その際は、通信費が自己負担になります。価格は、レンタルまたは購入品であるかや、契約プランなどによって価格は異なるでしょう。
相場は、数日間のレンタルであれば数百円~、月額契約の場合は5,000円程度です。
食費
食費は、ホテル食や外食、自炊かによって大きく異なります。毎食ホテルのレストランで食事をとると費用がかさむ一方で、キッチンや調理器具が整っているところで自炊すればコストが抑えられるでしょう。食費は自己負担となるので、滞在日数や食べたいもの、行きたいお店の価格帯などに応じて、食費として使えるだいたいの予算を決めておくと安心です。
相場は、自炊も含む場合は1日3,000円~5,000円、外食が多い場合は1日5,000円~1万円程度です。
レジャー費
レジャー費には、休暇に行うアクティビティの体験料や周辺の観光スポットの入場料、道具のレンタル代などが含まれます。個々のやりたいことや行き先によって価格が異なります。観光費については基本的に自己負担となりますが、ワーケーションツアーなどの場合、費用に観光施設の入場料等が含まれている場合があるので、事前に確認しておきましょう。
相場は、施設への入場料・入園料であれば数百円~1,000円程度、アクティビティ体験を検討する場合は3,000円~5,000円程度です。
このように、ワーケーション中にはさまざまな費用が必要になります。ワーケーション中に重視したいことには費用をかけ、重要度が低いものはコストを抑えるなど、バランスを見ながら自身の希望する滞在先や期間に応じて予算を算出してみましょう。
リーズナブルに宿泊できるおすすめの宿
ワーケーション費用の多くを占めるのが宿泊費。ここでは、できるだけ宿泊費を抑えたい人におすすめの、リーズナブルに泊まれる宿を5つ紹介します。
THE STAY SAPPORO 和~NAGOMI~(北海札幌市)
「THE STAY SAPPORO 和~NAGOMI~」は、札幌市の狸小路の外れにあるホテルです。1階にはゆっくりとくつろげるリビングルームと、本格的な自炊ができるキッチンを完備。ドミトリータイプは1泊2,000円、個室は1泊3,000円~と、リーズナブルなのが魅力です。全館Wi-Fi完備で、広々としたラウンジでも仕事ができるため、好みの場所で集中できます。周辺には地元の人に愛される飲食店もあり、よりローカルな札幌での暮らし体験ができるでしょう。
住所 | 北海道札幌市中央区南3条西8丁目2-17 |
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電話番号 | 011-222-0753 |
アクセス | 札幌市電「資生館小学校前駅」から徒歩1分 |
URL | https://thestay.jp/sapporo-nagomi/ |
温泉の宿 ゲストハウス雷鳥(長野県松本市)
「温泉の宿 雷鳥」は乗鞍高原の秘境に佇む「親子ワーケーションプラン」や「ワーケーション温泉宿滞在プラン」など多彩なプランを提供するゲストハウスです。源泉掛け流しの硫黄泉があり、露天風呂は予約制の貸切で、温泉もゆったり楽しめます。館内はWi-Fi完備で、さまざまな調理器具や調味料を備えたゲストキッチンもあるため、長期滞在も可能。ドミトリータイプは1泊3,800円~とリーズナブルで、さらに子どもは小学生まで宿泊料が無料です(大人1人につき子ども1人まで)。大自然の中でファミリーワーケーションをしたい人にもおすすめの施設です。
住所 | 長野県松本市安曇4306 |
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電話番号 | 0263-93-2746 |
アクセス |
松本電鉄上高地線「新島々駅」から「乗鞍高原行き」のバスで50分 長野自動車道「松本IC」から車で45分 |
URL | https://ghraicho.com/ |
The Millennials Kyoto(京都府京都市)
「The Millennials Kyoto」は、ホテル全面積の20%が共用部。ワークスペース、キッチン、プレイゾーン、食卓、バーカウンターは24時間全て自由に使えます。“ただ寝るだけの施設ではなく、ライフスタイルそのもの”を過ごせる場所として、仕事や遊び、料理、リラックスと好きなスタイルで滞在できます。館内には、自由な空気感で居心地の良い「ロビーラウンジ」と、高速Wi-Fiと電源を備えた「ワーキングラウンジ」を備え、仕事環境も充実。コピー機や電話ブース、会議室のサービスも利用可能です。1泊2,720円~とリーズナブルに宿泊でき、宿を利用するさまざまな人との交流も楽しめるホテルです。
住所 | 京都府京都市中京区山崎町235 |
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電話番号 | 050-3164-0760 |
アクセス | 京阪本線「三条駅」から徒歩5分 |
URL | https://www.themillennials.jp/kyoto |
UNPLAN Fukuoka(福岡県福岡市)
福岡市の都心部に位置する「UNPLAN Fukuoka」は、目の前に大濠公園があり、天神や中洲川端にもアクセスしやすい好立地のホテル。24時間利用可能な宿泊者専用ラウンジには、電源付きテーブルやWi-Fiを完備し、自分の好きな時間・好きな場所で仕事ができます。また、調理器具と家電を備えたキッチンでは、料理も楽しめます。客室は個室やドミトリーなど6タイプあり、1泊1,700円~の価格で宿泊できます。また、長期滞在向けのプランもあり、12,000円/週~という滞在料金で、都市部の暮らしが体験できます。滞在中は外国人ゲストやフリーランス・ノマドワーカーのゲストなど今まで出会う機会がなかった人と交流もできます。
住所 | 福岡県福岡市中央区大手門3丁目4‐1 |
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電話番号 | 092-406-7704 |
アクセス | 空港線「大濠公園駅」から徒歩1分 |
URL | https://unplan.jp/fukuoka |
ワーケーションのコストを抑えるコツ
リーズナブルな価格で泊まれる宿を探すほかに、ワーケーションにかかるコストをできるだけ抑えるコツを紹介します。
価格の安い時期を選ぶ
宿泊費や飛行機などの交通費は、時期によって価格が変動します。たとえば、ゴールデンウィークやシルバーウィーク、夏休みシーズンといったオンシーズンには値段が高く設定され、逆にオフシーズンは料金が低く設定されているケースが一般的です。ほかにも、「現地の気温や天候が厳しい(猛暑・極寒・雪が多いなど)」「楽しめるアクティビティが少ない、または休止している」「地元の食材が旬を過ぎている」といった地域的な要素から、価格を安くする宿もあります。ワーケーションの時期を選ぶことで、より安くワーケーションが体験できるでしょう。
定額のサービスやプランを利用する
サービスの定額プランを活用する方法もコストを抑える方法の1つです。たとえば、月額2,980円~全国の好きなホテルに泊まれる「HafH」や、月額4万4,000円で全国どこでも住み放題の「ADDress」といったサブスクリプションサービスであれば、滞在先や期間に関わらず定額なので安心です。
また、「U-boku」では、平日5泊6日プランのみを販売しており、料金もシンプルな4種類のみ。何人でも料金が定額のため、複数人でのワーケーションにもおすすめです。
定額のサービスやプランを活用することで予算が組みやすくなり、時期や場所による料金変動もないため、追加費用などを気にせずにワーケーションが楽しめるでしょう。
自炊や洗濯などができる施設を選ぶ
先述したように、ワーケーション中の食費は自己負担となります。そのため、外食を控え、自炊ができる施設に滞在すれば食費が安く抑えられます。宿を選ぶときは、自炊ができるかどうかや、キッチンに備えられている調理器具・調味料等は充実しているかなどもポイントに検索するとよいでしょう。
また、滞在先に安く使えるランドリーを備えていれば、荷物も少なく済み、施設外のランドリーを探す手間やコストも抑えられます。
自分なりのワーケーションの予算を考えてみよう
ワーケーションは、何を重視するかによってかかる費用が変わります。「オフシーズンを狙って交通費を浮かせ、その分食事を豪華にしよう」「アクティビティにお金をかける分、宿泊代は安く抑えよう」など、自分なりのバランスで予算を考えて、充実したワーケーションプランを組んでみてはいかがでしょうか。