スペースの時間貸し・宿泊プラットフォームを運営する株式会社スペースマーケットは9月27日、ドイツのゾーリンゲン、イギリスのシェリンガムと並ぶ世界三代刃物産地として知られる岐阜県関市と連携し、10月6日、7日に実施される「関市刃物まつり」でイベント民泊を実施することを公表した。
今回の連携により、スペースマーケット社は関市に対し、観光庁の定めるイベント民泊ガイドラインに沿ったイベント民泊のノウハウ提供や、刃物まつりの専任担当者の配置、民泊スペース提供者に対し同社の専任担当者が掲載からイベント当日までの支援、同社が運営する民泊サイト「スペースマーケットSTAY」上に、刃物まつりのまとめページを作成し、集客支援を行う。
関市は、地域の観光の受け皿や、関係人口構築のインフラとして活用できる民泊の可能性に着目し、今年6月、スペースマーケットと民泊による産業観光を推進すべく提携している。
関市は世界でも有数の刃物の産地として知られ、地理的にも訪日客から人気が高い観光地が集中する東京・京都間の「ゴールデンルート」と呼ばれる中間に位置しており、観光における大きな可能性を秘めている一方で、市内のホテルの客室数は100室程度と限られており、その可能性を十分に活かしきれていないのが現状だ。

なかでも毎年秋に行われる「刃物まつり」は毎年25万人の来場者をほこる。しかしそのほとんどが日帰りであるため、集客力に見合った経済波及効果を地域のなかで生み出せないという課題を抱えている。
両者はこうした課題の解消に向け、イベント民泊を実施することにより、供給を上回る宿泊需要を吸収することで地域経済活性化を実現するとしている。
これまで時間貸しのマーケットプレイスとして、寺や古民家、映画館、離島など、約1万件のさまざまなスペースを掲載し、ユニークな利用事例を全国で多数生み出してきたスペースマーケットが、本格的に民泊による地域活性化に取り組む。イベント民泊の導入により、今後さらに観光需要が高まることに期待だ。
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(Livhubニュース編集部)


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