京都市の門川大作市長は8月31日の定例記者会見で、国が検討中の「民泊」新法制定後も住居専用地域内のマンションなど集合住宅の一室の民泊化は「認めない」と明言したと、毎日新聞が9月1日付けで報道した。
京都市では旅館業法の許可を受けていない民泊営業を全面的に禁止している。また、観光客に対し、許可を受けている宿泊施設を選ぶよう促し、「旅館業法に基づく許可施設一覧」を公開している。市には無許可の「ヤミ民泊」による苦情が多く寄せられているだけに、地域実情に合わせた「京都らしい民泊」の展開を目指す。門川市長は民泊新法が成立しても、方針は変えないとしている。
京都市では深刻な宿泊施設不足に陥っており、2020年時点で1万室(1室2人収容)分の新設が必要と試算したが、現時点で開業予定のない6000室分が不足している状態になっているという。
市は対策として、宿泊施設の立地が原則できない地域でも一定の要件を満たせば特例で開業を認める方針を打ち出した。一方、民泊においては独自ルールの構築を目指している。
「京都らしい民泊」とは、京町家の活用などであり、マンションやアパートの一室を提供する形は「京都らしい」から外れてしまうようだ。
門川市長は「(宿泊客収容力が)増えさえすれば、どのような宿泊施設でも受け入れるという考えは取らない」とした。市は素案に対する市民の意見を9月7日から10月7日まで受け付け、10月には正式に方針として策定する見通しだ。
【参照ページ】集合住宅内「認めぬ」 京都市長が明言
【参照ページ】民泊の利用及び提供に当たって
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
平井 真理
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