オンライン旅行予約世界最大手のエクスペディアは1月18日、2015年1年間の予約状況に基づき、海外から見た日本というインバウンドの視点から人気の旅行先及び人気の都市を発表した。その結果、円安やLCCの増便が追い風となり、2015年の訪日外国人数は前年比で約2倍に増加していることが分かった。
エクスペディアが同社経由の予約状況に基づき、2015年のインバウンドデータを分析したところ、訪日外国人数は昨年対比で175%増加しており、アジアからの数だけに絞ってみると209%増加していることが明らかになった。
同社は、2014年に引き続き2015年も訪日外国人数が過去最高を達成した主な要因として円安の影響、LCCの増便による各都市へのアクセス向上、各地方における訪日施策の強化を挙げており、東京や大阪以外の地方へと訪問する日本のリピーターも増えているという。
また、訪日観光客が最も伸びた国は「香港」で、前年比約3倍となる272%の増加となった。理由の1つとしては、日本への就航2年間で利用客100万人を突破した「香港エクスプレス」の存在が挙げられる。香港エクスプレスは需要の増加に対応して2015年の1年間だけでも、名古屋-香港路線が週9便に増便したほか、新たに広島-香港路線が就航するなど、東京や大阪以外での就航を拡大させている。
さらに、エクスペディアによると、韓国、台湾、香港、タイの4カ国における2015年の人気海外旅行先ランキングでは全て日本が1位に輝いたという。また、都市別に見ると東京や大阪だけではなく沖縄、札幌、京都、福岡なども上位にランクインしており、日本の全国各地がアジアの観光客から人気を集めていることが分かった。
そして、人気が急上昇している地方都市としては熊本が1位という結果になった。特に熊本の人気を押し上げているのは香港で、現地では熊本県のキャラクター「くまもん」が大変人気となっているという。また、旭川や富良野は夏をピークにアジアの人々から人気を集めているとのことだ。
東京や大阪といった主要都市圏だけではなく日本全体が観光地として注目されているのはとても喜ばしいことだ。特に距離的にも近いアジア圏の国々からの人気は急激に高まっており、英語だけではなく中国語やハングル、タイ語など様々なアジアの言語に対応することがインバウンド需要取り込みの鍵となりそうだ。
【参照リリース】2015年、訪日旅行客が前年比約2倍増加! 発表!エクスペディア 2015年インバウンドランキング
(Livhub ニュース編集部)
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