観光庁は2月29日、2015年1月~12月までの宿泊旅行統計調査の速報値を公表した。同調査の結果、2015年の延べ宿泊者数は前年比+6.7増となる5億545万人泊に達し、2006年の調査開始以来過去最高となり、初めて5億人泊を突破したことが分かった。特に伸びたのは外国人の延べ宿泊者数で、前年比48.1%増となる6,637万人泊に到達した。
客室稼働率は全体で60.5%となり、シティホテル(79.9%)、ビジネスホテル(75.1%)、リゾートホテル(57.3%)は2010年の調査開始以来過去最高となった。地域別に見て特に稼働率が高かったのは大阪府で、リゾートホテルは91.4%、シティホテル88.1%、ビジネスホテル87.8%だった。
また、外国人延べ宿泊者数を国籍別に見てみると、最も多かったのは中国で1,646万人(26.9%)、次いで台湾が1,071万人(17.5%)、韓国が680万人(11.1%)、香港が491万人(8.0%)、アメリカが387万人(6.3%)という順番となった。前年からの伸び率でみると中国(前年比111.1%増)、フィリピン(59.3%増)、韓国(56.6%増)、香港(54.4%増)の4か国が大幅に増加した。
そして、宿泊先の都道府県に見られる傾向としては、韓国からの訪日客は前年は東京への宿泊がトップだったが、2015年は大阪への宿泊がトップとなったほか、アジアの国々からの訪日客は東京、大阪のほか北海道に宿泊するケースが多く、欧米からの訪日客は東京に次いで京都に宿泊するケースが多いことが分かった。
2015年は大幅に訪日外国人が増加し、まさに急拡大するインバウンド市場の実態を示す結果となった。首都圏を中心にホテルや旅館の稼働率が高まる中、インバウンド需要の受け皿として民泊の普及に対する期待もさらに強まっていくことが予想される。
【参照リリース】観光庁「宿泊旅行統計調査(平成27年・年間値(速報値))」
(Livhub ニュース編集部)
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