旅行予約サービス「楽天トラベル」は7月6日、2016年7月15日(金)~2016年8月31日(水)間の外国語サイト経由の予約人泊数をもとに、2016年夏の訪日旅行(インバウンド)ランキングを公表した。
「楽天トラベル」内での訪日旅行は、前年同期比+88.7%と伸張。行き先別の伸び率ランキングでは、1位京都府、2位福岡県、3位香川県となった。予約人泊数ランキングでは、1位北海道、2位東京都、3位大阪府だった。
夏の訪日旅行の伸び率ランキングで1位になった京都府は、日本三大祭のひとつに数えられる京都の夏の風物詩「祇園祭」(前祭)の宵山期間を中心に予約が伸びたという。また、京都駅周辺は前年同期比+265.1%(約3.7倍)、河原町・烏丸・四条大宮周辺エリアは前年同期比+224.1%(約3.2倍)と伸張。
2位の福岡県では博多エリアの商業施設「キャナルシティ博多」や天神エリアに2016年4月にオープンした空港型免税店など、ショッピング目的の旅行が盛り上がりをみせており、福岡市内エリアの予約は+212.7%+(約3.1倍)だった。
3位の香川県は、7月18日から夏会期が開催となる「瀬戸内国際芸術祭 2016」の影響で予約が伸びたという。同県内でもっとも予約数の多い宿は、芸術祭の会場となる離島地区(小豆島・直島)エリアの「直島ふるさと海の家 つつじ荘」で、モンゴル式テントの「パオ」に宿泊するプランが人気だ。
訪日外国人の旅行に対する目的が多様化していることが見てとれる結果となった。これに対する地域の対応も様々だ。
京都市の祇園では、訪日外国人の消費があまり期待されずトラブルが目立ったことから、イラストで外国人にマナーを守るよう呼びかける高札を立て、今後の対応を検討している。
対する、福岡県の「キャナルシティ博多」では、以前から訪日外国人観光客の取り込みに熱心であり、訪日外国人観光客のみが利用できる特典やサービスも用意されている。
また、香川県で行われた「瀬戸内国際芸術祭 2016」では、訪日外国人旅行者との交流を目指し、多言語音声翻訳システムが導入された。瀬戸内海の魅力を世界に発信する狙いがあったというが、思惑通り人気を博している。
【参照リリース】楽天トラベル、2016年 夏の訪日旅行(インバウンド)動向を発表
【参照ページ】祇園はテーマパークじゃない 訪日客急増の摩擦
【参照ページ】お得なキャナルの使い方
【参照ページ】「瀬戸内国際芸術祭 2016」で多言語音声翻訳システムを活用した訪日外国人の「おもてなし」を実現 ~「瀬戸芸」の案内スタッフが多言語で観光案内を実施~
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
平井 真理
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