京都市、民泊通報・相談窓口への連絡2,200件超。さらなる適正化に向けチラシ配布

京都市

京都市は7月31日、「民泊通報・相談窓口」への連絡件数が約1年間で累計2254件に至ったことに加え、今年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が成立したことを受け、「民泊通報・相談窓口」の周知を図るチラシを作成した。

「民泊通報・相談窓口」は同市の民泊対策プロジェクトチームが2016年7月13日に設置した専門窓口で、電話、メール、ファックスなどで24時間通報・相談を受け付けている。連絡件数は1,723件あり、今年は531件寄せられている。年間の通報は1442件、開業相談が251件、その他意見などが561件に上った。

通報内容は騒音やごみ、タバコのポイ捨てなどマナーにまつわるもののほか、「近隣にある民泊について許可が出ているか調べてほしい」「無許可で民泊に利用されていることで、マンションのオートロック機能が意味をなしておらず、不安である」「管理会社に苦情を言っても取り合ってくれない」tといった運営に関する内容もあった。また、開業相談に関しては、民泊の運営許可の手続き方法や、住宅宿泊事業法(民泊新法)についての質問などの問い合わせが中心であった。

その他意見については「民泊に関する規制を強め、治安維持を優先させてほしい」「警察とタイアップする形で、即座に営業停止させることのできるような形にしてほしい」「市はもっと本気でインターネット上の無許可施設の削除をしてほしい」など、規制強化を訴えるものから「町内に民泊ができるようなので町内会としてどのような対応をすべきか(事業者と協定書の締結等)教えてほしい」といった対応策に関するものもあり、通報、開業相談、その他意見のいずれにおいても幅広く対応が求められた。

今回のチラシ作成では、不適切な運営を行う民泊についての情報を集めることで一層の適正化が期待されている。市はチラシを5万部発行し、8月より順次、市の住民へ回覧する見通しだ。