世界最大手の民泊向け鍵の受け渡しサービスであるIoTキーボックス端末「Keycafe Smartbox(キーカフェ スマートボックス)」を運営するKeycafeは12月5日、日本法人のキーカフェ・ジャパン合同会社を設立し日本市場に進出したことを公表した。
Keycafeはカナダ・バンクーバーに本社を構え、これまでニューヨーク、パリ、ロンドン、バンクーバーなど欧米主要都市500か所のカフェやコンビニでIoT端末「Keycafe Smartbox」を運営しており、遠隔・無人での鍵の受け渡しを実現してきた。今回の日本進出にあたり、インバウンドやシェアリングエコノミー利用者の集客をしたい店舗向けに機器代無料・設置費無料での設置・運営を開始する。

「Keycafe Smartbox」の利用方法は、次の通りだ。まず、ホストは「Keycafe Smartbox」のアクセス権を設定する。これはゲストごとに変更可能だ。このアクセス権は一定期間のみ有効とすることもできる。一方、ゲストは電子メールまたはSMSに記載されたKeycafe Smartboxの設置店舗に来店し、タッチパネルにアクセスコードを入力することで鍵を入手できる。
ホストは同サービスを利用することにより、特製キーホルダーでリアルタイムで通知を受けることができ、また、鍵の利用履歴情報が記録されることから鍵の位置を把握することができる。そのため、鍵の紛失防止やセキュリティー強化にもつながる。利用料金は月額費なしの「使っただけプラン」から月額1,980円で使い放題の「アンリミテッドプラン」まで、利用状況に応じて設定されたプランごとに変わる。
また「Keycafe Smartbox」は民泊最大手のAirbnbと正式ホストアシストパートナーとしてAPI連携しているため、Airbnbで予約が入った時にKeycafeから自動的にゲストに鍵へのアクセス権を付与することができる。
「Keycafe Smartbox」を日本で普及すべく、Keycafeは端末を設置するロケーションパートナーを日本全国を対象に募集している。機器代・設置費用等はKeycafeが負担し完全無料だ。また、24時間のカスタマーサポートがあるため店舗側の手間はかからない。ロケーションパートナーにとっては設置場所と電源を提供するだけでシェアリングエコノミーのハブ拠点として集客を見込めるメリットがある。また、一棟貸し民泊物件や不動産管理業の鍵管理などを対象とした専用利用端末も用意されており、宿泊スタイルにあわせた利用ができる点も魅力だ。すでに訪日外国人が多く訪れる新宿と渋谷に導入されている。
キーカフェ・ジャパン合同会社の設立に関し、創業者のクレイトン・ブラウン氏は以下のように述べている。
「日本で急速に伸びる民泊需要に応えられる様になり、大変うれしく思います。Keycafeはバンクーバーでの創業以来、Airbnbを始め欧米で多くのシェアリングプラットフォームのお客様にご利用いただいております。日本でもシェアリングエコノミーが拡大していく中で、鍵の受け渡しの問題を弊社のテクノロジーで解決します。」
これまでもホスト・ゲスト間の鍵の受け渡しの際の煩雑さを解消すべく鍵の受け渡し代行サービスが利用されてきたが、Keycafe Smartboxのようなサービスの普及により鍵の受け渡しスポットが広がることで、民泊利用の際の利便性はより高まりそうだ。Keycafeは順次日本での設置場所を増やしていく見通しだ。
【公式ページ】Keycafe Smartbox
(Livhubニュース編集部 平井 真理)


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