Airbnbの稼働率を高める上で重要なのが、アメニティの充実です。ゲストが快適に滞在できるアメニティを提供することはゲストの満足度向上につながり、高評価レビューの獲得にダイレクトに影響します。そして、最終的には物件の上位表示や予約率向上を通じて売上となって跳ね返ってくるのです。しかし、一言でアメニティといっても用意すべきものは多岐に渡り、どのように優先順位をつけて揃えていけばよいかが分からない方も多いのではないでしょうか?
そこでここでは、過去にAirbnbを利用して日本にやってきたゲストがレビューの中でどんなアメニティに言及したのか、BnB Insightのデータを活用して約42,000件のレビューを調査してみました。英語で書かれたレビューのうち、最も言及数が多かったアメニティ関連キーワードのランキングは下記となります。
いかがでしょうか?ゲストがどのようなアメニティを気にしているのか、これだけでも全体像がつかめるのではないかと思います。ここでは、その中でも特にポイントとなる部分を、実際にAirbnbを利用したゲストが残したレビューもご紹介しながら説明したいと思います。
言及数ダントツの1位はやはりwifi!
アメニティ関連の中でも最も言及数が多かったのは、やはり「wifi」です。以下、いくつかゲストが実際に残したレビューをご紹介します。
“I am very thankful that there is an available wifi that we can use when we roam around tokyo.”フィリピン人ゲスト
“the location was good, and being able to take the wifi with us was absolutely perfect. I loved my stay here!”アメリカ人ゲスト
“The portable wifi was so useful in this big city!!” フランス人ゲスト
ゲストが観光中に使えるポケットwifiを用意しておくと、未だにwifi環境が不十分な日本では大変喜ばれることがよく分かります。逆に、wifiがないと、下記のようなネガティブなレビューとなることもあります。
“The only downside is the wifi is bad, and it is far from many things.” アメリカ人ゲスト
“Unfortunately the wifi was not working – this was hypothesised to be due to previous guest” オーストラリ人ゲスト
上記のオーストラリア人ゲストのコメントのように、前に宿泊したゲストが大量に通信をしたせいでwifiの通信制限がかかってしまい、次のゲストがwifiを使えなくなるというのも民泊によくあるトラブルの一つですので、注意する必要があります。通信料制限もなく、契約期間の縛りもない民泊専用のおすすめwifiについては「Airbnb・民泊運用に必須!おすすめのモバイルwi-fi」で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
やはりAirbnbの主役はベッド!ポイントは快適さ
Wifiに次いで最も言及数が多いのは、やはりbed(ベッド)です。部屋では寝るのが主な目的ですから、このベッドの手入れはゲストの満足度を高める上で非常に重要です。特にbedという単語と合わせて言及されることが多いのが、”comfortable” (快適)や”clean” (清潔)といったキーワードです。
“The room was clean and warm and the bed was very comfortable.” オーストラリア人ゲスト
“It was so clean and the futon tatami bed was comfortable.” シンガポール人ゲスト
“The room is nicely decorated and the bed comfortable.” ベルギー人ゲスト
ベッドではなく布団でも気持ちよく寝てくれるゲストもいます。畳に布団を敷いて寝るという日本ならではのローカル体験も人気があります。逆に、ベッドについてはネガティブなレビューも多くあります。
“However the sofa beds were not comfortable and there was no privacy at all.” from 香港人ゲスト
“The only complaint we had is the bed is too small (I think it is single bed), and pillows are not comfortable” from 台湾人ゲスト
高評価を獲得するためには、皺もなく綺麗に洗濯された新品のシーツにふかふかの布団とベッド、快適な枕を用意することが重要です。ホテルのベッドに慣れている旅行客にとって、ここは譲りたくないポイントなのです。
清潔さが重要なキッチン・バスルーム・トイレ
言及数の上位にランクインしているkitchen(キッチン)、“(お風呂)、toilet(トイレ)などの水回りは、いずれも清潔さに関する言及がとても多い点が特徴的です。逆に、この水回りが清潔に保たれていないと、ネガティブなレビューとなって跳ね返ってきます。
“The room, toilet and kitchen was dirty which was very unfortunate, otherwise it was okay.” from デンマーク人ゲスト
“the kitchen is unusable, its quite dirty. but! the location is pretty good” from オーストラリア人ゲスト
“no mattress is futon what they have, shower and bathroom are dirty as hell and you have to bring your own towel.” from メキシコ人ゲスト
清掃において、水回りはとても重要なポイントです。キッチンでは、油汚れや食べ物のカス、ゴミなどが残っていないか。シンクから異臭がしていないかなどを確認し、お風呂では排水溝に髪の毛が詰まっていないか、バスタブに水垢がついていないか、など細かくチェックしましょう。そしてトイレは、便座の裏までしっかりと清潔になっていることを確認しましょう。
用意しておくと喜ばれる電子レンジ。中の清掃は忘れずに
ゲストから喜ばれるアメニティの代表例の一つが電子レンジです。Airbnbゲストの中には食材を買って部屋で温めて食べるという人も多く、電子レンジは比較的よく利用されます。しかし、電子レンジにまつわるクレームとして多いのが、中がとても汚いというもの。
“The microwave was pretty dirty too.” from アメリカ人ゲスト
“The microwave and the washing machine, they looked quite dirty.” from 香港人ゲスト
清掃時にも電子レンジの中は見落とされがちですので、ぜひしっかりと中まで綺麗になっているか確認するようにしましょう。
物件選びのポイントとなるエレベーター。荷物を運べないゲストの不満
部屋のアメニティではありませんが、意外にも言及数が多いのが物件のエレベーターの有無についてです。エレベーターがない物件の場合、ゲストは重いキャリーバッグを抱えて階段を上り下りしなければならず、大きな負担がかかります。実際にそうした不満は多くレビューの中にも見られます。
“One thing to note is there are no elevator access to this place so lugging my heavy luggage up 3 flights” from アメリカ人ゲスト
“The only concern is there’s no elevator that we have to carry heavy luggages up and down” from 台湾人ゲスト
“There was no elevator in the building so we had to carry our luggage up the stairs” from カナダ人ゲスト
3階建てのアパートや4階建てのマンションなどの場合、エレベーターがついていない物件も多いと思いますが、こうした物件はゲストに負担がかかるため、民泊物件としてはあまりおすすめができません。もしそのような物件を民泊として運用する場合、ゲストの期待値を予め調整する意味でAirbnbのリスティングページ上でエレベーターがないことをはっきりと伝えておいたほうが低評価レビューの抑止につながります。
アメニティ投資は高評価レビューで回収!
いかがでしたでしょうか?実際にゲストが残したリアルなレビューを目にすれば、よりアメニティの重要性が実感できるのではないかと思います。最初にしっかりとアメニティに投資しておけば、それは高評価レビューとなって必ず売上に跳ね返ってきます。ゲストに喜んでもらえる部屋作りを目指して、細部にこだわったアメニティの充実に取り組んでいきましょう。
【転載元】BnB Insight「加速度的に増加し続ける日本国内のAirbnbホスト数!過去1年間で3倍に増加」
【参照サイト】BnB Insight
(Livhub 編集部)
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