ワーケーションの滞在先として人気のエリアである長野県。ご当地グルメといえば「信州そば」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。1年を通して各地でその味を楽しめますが、特に秋は新そばの季節とあって、県外からもたくさんの人々が訪れます。自宅でずっと同じ景色を眺めながら仕事をするのに少し飽きてきたなという方、美味しいそばを求めて、長野県でワーケーションしてみるのはいかがでしょうか?今回は、特徴のある信州そばが味わえるおすすめのお店を各エリアごとに合計10店紹介します。
実はいろいろな種類がある信州そば
信州そばとは、長野県信州そば協同組合の登録商標であるそば粉を40%以上使用した干しそばのことを指します。一口に信州そばといっても、実は数多くの種類があることをご存じでしょうか。日本三大そばの一つである「戸隠そば」や、実の中心部のみを使った「更科そば」、手打ちそばを凍らせて乾燥させた「凍りそば」、辛味の効いたつゆが特徴の「行者そば」など、各地にそれぞれ特色のあるそばがあります。仕事の合間に異なる種類のそばを食べ比べてみるのもおもしろいかもしれません。
長野県は大きく、北部エリアの北信(ほくしん)、中部エリアの中信(ちゅうしん)、東部エリアの東信(とうしん)、南部エリアの南信(なんしん)と4つのエリアに分けられます。ここからは、エリアごとに信州そばが楽しめるお店を紹介します。
北信エリアでおすすめのそば処
北信は、長野市を中心として飯山市、中野市、野沢温泉村などがあるエリアです。北信エリアから3つおすすめのそば処を紹介します。
そばの実(長野市)
「そばの実」は、戸隠高原・鏡池の入口に佇む戸隠そばの名店です。秋は窓から紅葉を眺めながら新そばが味わえます。石臼で自家製粉した地元戸隠産のそば粉を使って打ち、茹でたてを冷たい地下水でぎゅっと締めるため、そば独特の香りと喉ごしが楽しめます。
おすすめは、シンプルな「ざるそば」や数量限定の「十割そば」。「そば三昧」は通常のそばつゆのほか、県内産原料を使った鬼くるみ汁、とろろ汁が付いてくるため、それぞれのつゆで味変をしながら、そばを味わうことができます。そばだんごやそばチーズケーキといった甘味もあるため、デザートまでそばの風味を楽しめるでしょう。
住所 | 長野県長野市戸隠3510-25 |
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電話番号 | 026-254-2102 |
アクセス | JR長野駅から「戸隠行きバス」で65分、「鏡池入口」下車(冬季は中社まで運行) |
URL | https://www.sobanomi.co.jp/ |
そば処うずら家(長野市)
「そば処うずら家」は、戸隠神社・中社のすぐ近くで50年以上続く戸隠そばの名店。戸隠黒姫産の地粉を中心に、伝統の手作業でそばを打っています。厳寒の真冬に1年分製粉し、-20℃にて冷凍保存。そのため、年間を通じて新そばの風味が楽しめます。そばはコシが強めの細打ち、実の甘皮を含んだ「挽きぐるみ」で、そばの甘みと香りを同時に味わえるのが特徴。
そのため、シンプルな「ざるそば」や「かけそば」、100%そば粉の食感と風味が楽しめる「そばがき」がおすすめ。そのほか、数人でシェアするのであればざるそば2枚分の「大権現盛り」や「高原野菜の天ぷら盛り合わせ」も人気です。
住所 | 長野県長野市戸隠3229 |
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電話番号 | 026-254-2219 |
アクセス | JR長野駅から「アルピコ戸隠キャンプ場行バス」で50分、「戸隠中社宮前」下車 |
URL | https://uzuraya.nagano.jp/ |
藤木庵(長野市)
長野市・善光寺表参道の中程に位置する「藤木庵」は、江戸後期、文政10年(1827年)に創業。190年余り、8代にわたって続く歴史のあるお店です。良質なそばの生産地として知られる信濃町で作られる、「霧下蕎麦(きりしたそば)」を使用した本格的な江戸打ちの手打ちそばが味わえます。
そばは、「十割」と「二八」の2種から選ぶことができます。天せいろや鴨せいろといったメニューのほか、そばつゆ・とろろつゆ・くるみつゆが付いた「ごくらく」や紀州産の梅と県内産の辛味大根を使った「梅辛味おろし」などもあり、少し変わったそばを食べてみたい方にもおすすめです。
住所 | 長野県長野市大門町67 |
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電話番号 | 026-232-2531 |
アクセス | 長野電鉄長野線「権堂駅」から徒歩8分 |
URL | http://www.fujikian.co.jp/index.php |
北信エリアでの仕事場所として便利なのが、長野駅周辺。北陸新幹線の停車駅でもあるためアクセスがよく、ワークスペースを整えているホテルやカフェなどの施設が多くあります。また、戸隠キャンプ場ではワーケーションプランを提供しており、Wi-Fi環境を完備したログキャビンを利用することもできます。
中信エリアでおすすめのそば処
中信は、長野県の中央から西側、北アルプスに隣接するエリアです。松本市を中心に塩尻市、白馬村などがあります。中信エリアからも3つおすすめのそば処を紹介します。
女鳥羽そば(松本市)
松本市中心部を流れる女鳥羽川(めとばがわ)のほとりにある、1952年創業の「女鳥羽そば」。原料のそば粉は、松本市内の農家が選定した完熟の玄蕎麦を使用しています。実を余すことなく石臼で挽いた「全層粉」の手打ちそばは、味が濃く風味が強いと評判です。
おすすめは、創業当時から続く名物「三重(みかさね)そば」。三段のせいろに盛られたそばには、糸のり・とろろ・抹茶が添えられ、3種の味で楽しめます。ほかにも、松本市に隣接する山形村特産の長芋を使用した「とろろそば」や、そば粉を水で溶き、厚手の鉄板で焼き特製味噌を塗った「そば薄焼き」というユニークな一品もあります。
住所 | 長野県松本市中央3-4-8 |
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電話番号 | 0263-35-8502 |
アクセス | 松本駅から徒歩13分 |
URL | https://www.metobasoba.com/index.html |
手打ちそば あるぷす(松本市)
松本の奥座敷といわれる浅間温泉にある「手打ちそば あるぷす」。1894年の創業から、代々伝わる匠の技が光る味が自慢のお店です。長野県産の玄蕎麦を石臼で引いたそば粉と岩清水にほど近いミネラル還元水を使って打つそばは、3種類を用意。風味豊かな「十割そば」、喉ごしのよい「二八そば」、上品な「水そば」、それぞれの特徴が味わえます。さらにそばを3通りの食べ方で楽しめるよう、つゆのほかに水と塩が添えられているため、食べ方による風味の違いも楽しめるでしょう。おすすめは3種のそばを食べ比べできる「やまびこセット」。ほかにも、きのこそばや冬期間限定のとうじそば、そばぜんざいといったあるぷすならではのメニューもあります。昼休みにさっと温泉に浸かったあとに、そばをツルツルっと食べて、また午後仕事を頑張るといったこ滞在の仕方もおすすめです。
住所 | 長野県松本市浅間温泉3-1-13 |
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電話番号 | 0263-46-1471 |
アクセス | 松本駅から浅間温泉行きの「松本電鉄バス」で20分、「ホットプラザ浅間前」下車 徒歩1分 |
URL | https://www.soba-alps.jp/ |
そば処 時遊庵あさかわ(安曇野市)
「そば処あさかわ」は、自然豊かな安曇野地域の季節を感じながら美味しいそばが味わえると評判のお店。1,000坪の敷地内にあるため、食事の前後に周辺の庭園をゆっくり散策したり、時期によっては白く可憐なそばの花が見られたりします。そばは地元産、北海道産、茨城県産から厳選・ブレンドしたそば粉を使用した手打ちそばで、風味と香り、喉ごしのよさが楽しめます。おすすめは安曇野地域の名産であるわさびを使用した「わさびの花芽・茎薬味ざるそば」。辛みは控えめで、さわやかな風味が味わえます。また、「雪花ざるそば」はそばの上にとろろとわさびの花芽がのっており、その見た目からは安曇野にあるアルプスの山を想起させてくれます。
住所 | 長野県安曇野市穂高有明8053-4 |
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電話番号 | 0263-83-3637 |
アクセス | JR大糸線「穂高駅」からあずみの周遊バス(西回り)に乗り「Vif穂高」下車 徒歩6分 |
URL | https://www.azumino-e-tabi.net/dining/dining-8389 |
中信エリアでの仕事場所には、松本駅や塩尻駅周辺が便利。山の景色を眺めながら仕事をしたいという人は、白馬マウンテンリゾートもおすすめです。
東信エリアでおすすめのそば処
東信は、長野県の東部に位置し、上田市や佐久市、軽井沢町などがあります。新幹線の停車駅が多くあるため首都圏からのアクセスがよく、駅周辺にはワークスペースを備えたホテルや旅館、飲食店が充実しています。また、日帰り温泉施設も点在しているため、湯めぐりも楽しめす。東信エリアからは、2つおすすめのそば処を紹介します。
石臼挽き手打ちそば きこり(軽井沢町)
「石臼挽き手打ちそば きこり」は、その名の通り石臼挽きと手打ちにこだわる、軽井沢エリアの名店です。素材となるそばの実は、信州浅間山麓(軽井沢町、御代田町、小諸市)産の厳選品。「江戸打ち」と呼ばれる打ち方で打ったそばは、香りやコシ、風味、喉ごし、すべてを備えた「生粋のそば」といわれています。
そばの実の殻を剥いた「丸抜き」から挽いた「もりそば」のほか、実の中心だけを使った、白色の「更級そば」、実を丸ごと挽いた「田舎そば」など特徴あるそばを提供。あいもりでは、2種のそばを食べ比べることもできます。そばがきやそば豆腐、そばまんじゅう、そばアイスといった一品料理も充実しています。
住所 | 長野県北佐久郡軽井沢町追分119-7 |
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電話番号 | 0267-45-1330 |
アクセス | しなの鉄道「信濃追分駅」からタクシーで8分 |
URL | http://sobakikori.com/info.html |
信州蕎麦の草笛(上田市)
「小諸そば切り」400年の伝統を受け継ぐ「信州蕎麦の草笛」。上田お城前店のほか、東御店や小諸店、佐久店、長野店など東信エリアを中心に展開しており、「県外客は必ずここへ案内する」という声も多く聞かれるほど、地元民が誇りにしているそば処です。1963年から蕎麦の自社栽培に取り組み、香りを損なわないよう石臼で製粉したこだわりのそばを提供。店舗では職人がそばを打つ様子を間近に見ることができるほか、2階席からは上田城の桜並木や紅葉を眺めることもできます。
名物は隣町・東御市産の鬼ぐるみを使った「くるみそば」。香り豊かなくるみを混ぜた特製のつゆは、そばの風味をより引き立てます。ほかにも、真っ白な山芋を使用した「とろろそば」や大きなかき揚げが特徴の「かき揚げ天そば」なども人気です。
住所 | 長野県上田市大手2-7-6 |
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電話番号 | 0268-75-8908 |
アクセス | JR/上田電鉄「上田駅」から徒歩10分 |
URL | https://kusabue-uedaosiromaeten.jp/ |
南信エリアでおすすめのそば処
南信は、諏訪市や茅野市、飯田市、伊那市、木曽町があるエリアです。駅周辺にはコワーキングスペースやWi-Fi環境を整えた宿泊施設も多いため、ワーケーションに便利。仕事の合間には中央アルプスの山々へのハイキングなどアクティビティも楽しめます。南信エリアからも2つ、おすすめのそば処を紹介します。
手打ちそば くるまや本店
江戸時代から約300年以上続く名店「手打ちそば くるまや本店」。お店のある木曽町福島(通称:木曽福島)は、かつて信州木曽路の 「福島宿」と呼ばれていた宿場町です。店舗は明治43年(1910年)からあった建物を譲り受けて改築したものなので、街並みとともに歴史が感じられます。100%国内産の蕎麦粉を使用したそばは、黒色が強い太めの麺で、風味や喉ごしがよいのが特徴です。
一番人気は、1日16食限定の「天ざるそば」。天ぷらは季節の野菜に海老天も入ってボリューム満点です。ご自宅にてくるまやのそばの味を楽しみたい方は、通販での取り寄せも可能。「少しでも打ちたてに近いそばを食べてほしい」との思いから、店舗でお届け日前日に打ったそばを発送しています(ただし、お届けに2日以上かかる地域への発送は不可)。
住所 | 長野県木曽郡木曽町福島5367-2 |
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電話番号 | 0264-22-2200 |
アクセス |
・JR中央線「木曽福島駅」から徒歩6分 ・中央自動車道「伊那IC」から30分 |
URL | http://www.soba-kurumaya.com/index.html |
そば処 名人亭(伊那市)
「信州そば発祥の地といわれる」伊那市。「そば処 名人亭」は、さまざまな体験が楽しめる「はびろ農業公園・みはらしファーム」内にあるお店です。そば粉は、地元産100%の玄そば(蕎麦の実)を石臼・ロール挽きで自家製粉し独自ブレンド。また、店内で提供されるそばは全て「伊那そば打ち名人の会」による手打ちという、こだわりの味を提供しています。事前予約すれば、職人指導による「そば打ち体験」も可能。自分で打ったそばがその場で食べられます(持ち帰りも可)。名人亭の名物は、地域ならではの「行者そば」。辛つゆ(大根おろしの汁に焼味噌を入れたつゆ)につけるのが特徴で、味噌の香りと大根おろしのピリッとした辛味がそばの旨味を引き立てます。また、「天せいろ」には天ぷらの盛り合わせとそば団子がついてくるのでおすすめです。
住所 | 伊那市西箕輪羽広3415 |
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電話番号 | 0265-74-1831 |
アクセス |
・JR飯田線「伊那市駅」から「伊那バス 西箕輪線 みはらしの湯・羽広経由与地南行」に乗車して20分、「みはらしファーム前」下車 ・中央自動車道「伊那IC」から5分 |
URL | http://meijintei.com/ |
信州そばを堪能しながらワーケーションしよう
信州そばを味わえる名店は、ここでは紹介しきれないほど県内各所に数多くあります。その中から、自分好みの雰囲気や味のお店を探してみるのもよいですし、行ってみたいエリアのそば処を目印に出かけてみてもよいかもしれませんね。
信州そばを食べに、長野県までワーケーション。おすすめです。
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