民泊物件を転用する方法は?主な4つの転用手段を比較して紹介

コロナ禍の影響で民泊の収益率が低下し、民泊事業を廃業する方も増えています。しかし、コロナ禍で宿泊需要が低下した中、その他の用途に転用して収益を得ようと考える方も少なくありません。

民泊事業に利用していた既存の物件を活かして民泊を転用するなら、どのような方法があるでしょうか。本記事では、民泊物件の転用方法について、4種類を比較して紹介します。

1.転用方法4種類の比較

コロナショックの影響により、観光業界全体で、宿泊実績が過去に類を見ないほど低下し、民泊を運営しているオーナーには厳しい状態が続いています。コロナの終息時期も目途が立たない中で、廃業も相次いでいます。

民泊を廃業しても物件を取得した際の残債がある場合には、投資としての収益を黒字にするために、物件を民泊以外に転用することも選択肢の一つです。

民泊を転用する主な方法として、今回は以下4つの転用手段をご紹介します。

  • マンスリーマンション
  • レンタルスペース
  • シェアハウス
  • 一般賃貸

広い意味では、すべて賃貸といえますが、マンスリーは宿泊施設との中間的な性質があり、レンタルスペースは宿泊施設と同様に事業性の高い賃貸といえます。シェアハウスは、一般賃貸に付加価値やコンセプトを加えたものであり、多少収益性が高い賃貸であるといえるでしょう。

これら4つの転用手段について、特徴やメリット・デメリットを比較して見て行きましょう。

1-1.マンスリーマンション

マンスリーマンションは宿泊を目的とした施設と一般賃貸物件との中間の性質があります。短期滞在に利用できるだけでなく、家具家電が揃っていて賃貸借契約の手続きも簡便であるため、一時的な住居として利用することができます。

民泊として運用していた施設の立地であれば、宿泊ニーズは比較的高いエリアであると考えられます。宿泊ニーズが高い地域は、住居としての利便性も高く、居住ニーズも高いことが多いため、ニーズ面からマンスリーマンションへ転用できる可能性は高いと考えられます。

転用の費用面からも、民泊で利用していた家具や家電をそのままマンスリーマンションの設備として利用できるため、新たな支出を抑えることにもつながります。

ただし、マンスリーマンションへ転用する際も居住ニーズの見極めは重要です。例えば、地方の観光地に依存していた民泊の場合などでは、マンスリーマンションへ転用しても賃貸需要を得られない可能性があります。

【関連記事】民泊×マンスリーのハイブリッド運用におすすめ!サービスアパートメント・マンスリーマンションの貸出サービス比較・まとめ

1-2.レンタルスペース

レンタルスペースは、会議室やパーティースペース、撮影スタジオなどに利用できるスペースを用意して時間単位で貸し出すサービスです。

転用を検討している地域のニーズを調査し、期待できるニーズに合わせて仕様や設備を変える必要があります。周辺地域のニーズ調査は、スペース貸しのポータルサイトから競合となる物件を確認することである程度の予測を立てることができます。

繁華街の近隣や、ターミナル駅の近辺などの民泊であれば、様々なニーズが想定しやすいといえるでしょう。

他方、地方の観光地の民泊では、レンタルスペースのニーズが少なく、用途も限られる可能性があるため注意しましょう。

なお、レンタルスペースへの転用では仕様や設備変更についてある程度の支出が必要となる可能性がある点も考慮したいポイントといえます。

会議室であれば、プロジェクターなどの画面設備、高速ネット回線などが必要となり、パーティースペースであれば、大勢が座れるソファや大型テレビなどの設置があるとよいでしょう。撮影スタジオであれば、インテリアのコンセプトにもこだわる必要があります。

【関連記事】民泊物件をレンタルスペース(時間貸し)に転用するには?転用の注意点も

1-3.シェアハウス

シェアハウスは、リーズナブルに賃貸物件に入居したいというニーズや入居者が一定の設備を共用することを前提とした居住用の賃貸物件です。中には、コンセプトやスタイルを重視した生活をしたいというニーズを狙ったシェアハウスもあります。

オーナー側も、設備を共用にすることで費用を抑え、また、コンセプトやスタイルによる付加価値を付けることで、一般賃貸よりも高利回りを狙うことができます。

民泊から転用する際、施設の仕様によっては、個室やリビングの家具・家電などの共用設備をそのまま活用できることがあり、初期費用を抑えられて転用できるメリットがあるでしょう。

ただし、シェアハウスも、共同生活をする施設という運営方法の性質上、コロナショックの影響を受けてニーズが減退している可能性もあり、注意が必要です。

その他、管理に手間がかかる分、一般賃貸の方が実質利回りは良いケースもある可能性があります。転用の際には、収支シミュレーションを十分に行い、一般賃貸など他の転用方法と収益性を比較検討するようにしましょう。

1-4.一般賃貸

マンスリーやレンタルスペース、シェアハウスも、賃貸物件の一形態ですが、一般賃貸はシンプルに居住用として貸し出すという手法になります。清潔感のある状態であれば特に手を加える必要はなく、民泊として利用していた物件であれば転用の際に大きな追加費用を必要としない可能性は高いと考えられます。

しかし、賃貸契約によって一定の賃料収入を毎月見込めるメリットがある反面、他の賃貸転用の方法に比べて収益性が低い可能性があります。物件取得に事業ローン契約をしていた場合、返済額とのバランス調整をすることも重要です。

転用の際には事前に家賃相場を調査し、収支シミュレーションを慎重に行いましょう。また、一度賃貸に出すと入居者が退去するまで他の用途に変更できない点も注意点となります。

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2.民泊から転用する際の注意点

転用方法として4つの種類を比較検討しました。民泊から転用する際に、最も注意したいのは、ニーズの有無と収支バランスといえるでしょう。

ニーズがあるかどうかは、運営していた民泊の立地する地域によって異なります。特に、地方の観光地である場合は、マンスリーやレンタルスペース、シェアハウスなどのニーズが少ないことがあるので注意したいといえます。

収支バランスとしては、転用のためにかかる初期費用と、転用後の収益を見積もることが重要になります。特に、一般賃貸は収益性が低いことも予想されるため、慎重にシミュレーションを行うようにしましょう。

また、転用にあたっては、住宅宿泊事業の廃業届や旅館業の廃止届のほかに、建築基準法や消防法の用途変更手続きが必要になることがあります。転用の際はこれらの手続きの有無についても確認しておきましょう。

まとめ

民泊の転用方法として、賃貸というカテゴリーに入るものの、マンスリーやレンタルスペース、シェアハウスなどの方法があります。

民泊が立地する地域のニーズの有無と収支バランスに注意して、転用方法を検討するようにしましょう。

地方の観光地の場合、ニーズには注意を払う必要があるといえます。その他、普通賃貸の転用を検討する場合は収益性が低いことも予想されるため、収支シミュレーションをより慎重に行うことも大切です。

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