株式会社インテージリサーチは5月14日、全国の20歳から79歳の男女1万人を対象に実施した「民泊に関する意識調査」の結果を公表した。調査は、近隣の民泊運営の賛否に関する質問を中心に「ホスト在宅型」と「ホスト不在型」の民泊に分けて行われた。調査の結果、民泊利用経験者は民泊利用未経験者と比べて民泊運営を肯定する割合が高かった。一方、トラブル発生時に影響を受ける可能性のある分譲マンションの住人は否定する割合が高かった。
まずホスト在宅型の運営については賛成17.3%に対し、反対43.1%だった。一方、ホスト不在型の運営については賛成9.2%に対し、反対55.7%と、ホスト在宅型に比べ反対の割合が高かった。
続いて、年代別に賛否をみると、男女ともに年齢が高くなるにしたがい、反対する割合が高くなった。また、ホスト不在型もホスト在宅型と同様、年齢が高くなるにしたがい反対の割合が高く、60歳代以上では60%以上が反対だった。
そして、戸建て、マンションなどの住宅タイプ別で賛否をみると、ホスト在宅型、ホスト不在型ともに、分譲マンションに住む人がもっとも多く反対した。また、ホスト不在型は分譲マンションに住む7割近くが反対した。
さらに、民泊利用経験の有無に基づき賛否をみると、賛成と答えた人の割合はホスト在宅型、不在型ともに、利用経験者が未経験者に比べて大きく上回った。
次に、近隣の民泊運営に賛成するために必要なルールについての質問に対する回答は「トラブルを起こした民泊施設の営業禁止」が51.9%ともっとも高く、行政がトラブル発生時に問題を放置せず、適切に対処することが求める声が過半数を占めた。このほか「対面による宿泊者の本人確認を実施」が37.0%、「周辺住民への民泊営業の周知」が32.9%と続いた。
「どんな規制があっても賛成できない」という回答も33.8%と高く、なかでも分譲マンションに住む人は42.9%が反対した。自由回答では「近隣でスーツケースを持った旅行者のように見える人がうろうろしていることがストレスになる」という声があり、強い抵抗感がある人もいる。
最後、自身の民泊利用についての質問では、民泊の利用経験者は5.1%おり、未経験者は94.9%だった。今後の民泊利用意志については、利用したい人が13.1%、利用したくない人が86.9%だった。
すでに他社により行われた民泊に関する意識調査や民泊解禁に関する意識調査においても、民泊の利用や運営について肯定的な意見は少ない。今後の民泊市場の活性化には、国内における民泊へのポジティブな知識や理解の拡大が重要なポイントとなりそうだ。
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(Livhubニュース編集部)
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