日本法規情報株式会社は4月26日、同社が運営するサイト「不動産問題・不動産トラブル相談サポート」の運用情報やアンケートに基づいた「民泊に関するアンケート調査」の結果を発表した。今回の調査は2018年2月13日から2月27日まで、男性339人、女性421人の計760人を対象に行われた。
まず民泊の認知度についての質問では「民泊を知っている」と答えた人は94%と、民泊の認知度は高いことがわかった。
次に民泊の利用経験については「民泊を利用したことがある」と答えた人は5%、「利用したことはないが今後は利用したい」が22%だった。一方「利用したことはないが、今後も利用しない」と答えた人は73%だった。認知度にくらべて実際に利用した人は少なく、今後民泊を利用していきたいと考える人は4人に1人の割合にとどまった。
さらに今後、民泊利用を考えている人に対し、宿泊先として民泊を選ぶ理由について質問すると「安いから」との回答が34%ともっとも多い。次いで「民泊を体験してみたかったから」が33%、「宿泊先の土地特有の家に泊まりたかったから」が15%と、土地に根づいた民泊ならではの体験に興味を示す意見も多い。
反対に、民泊を利用したくない人に対して理由を質問すると「旅館やホテルに泊まりたいから」が41%ともっとも多く、「民泊の仕組みがわからない」が12%と、民泊が旅館やホテルとくらべ、宿泊施設として浸透していないことが伺える。また「ホストに対する不安があるから」が22%、「設備が十分でないと思うから」が10%と、民泊の運営やシステムの不明瞭さを不安視する声もあった。このほか民泊は「外国人観光客が利用するものだと思っていたから」と5%が答えており、Airbnbをはじめとする民泊プラットフォームを利用するのは訪日外国人だという印象を持っている人が少なからずいることがわかった。
最後に「今後、日本で民泊は普及していくと思うか」との質問に対しては、回答者のうち45%が「はい」と答え、「いいえ」と答えたのはそれを上回る55%だった。僅差ではあるものの、この結果は民泊に対する不安要素が多いことが理由の一つであると考えられる。
現在、民泊は地方創生としての役割をはじめ、さまざまな企業による最先端の設備やユニークな内装が楽しめる物件が考案されるなど、ポジティブな取り組みが続々と行われている。今後、新法施行を機に適正な民泊運営が行われ、多くの人が民泊の魅力を再発見することに期待したい。
(Livhubニュース編集部)
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