民泊予約サイト「STAY JAPAN(ステイジャパン)」を運営する株式会社百戦錬磨と、訪日外国人向け日本ツアーの企画・販売を行う株式会社Saibayは8月21日、観光業に特化した外国人の人材紹介を行う新会社として、2019年5月14日に株式会社Stay Japan Jobs(ステイジャパンジョブス)を共同で設立したことを発表した。
百戦錬磨は、「STAY JAPAN(ステイジャパン」のほか、全国の農山漁村の体験・宿泊ができる農泊ポータルサイトの運営や、最近では歴史的文化財への宿泊をプロデュースする「城泊(キャッスルステイ)」などの事業を展開している。一方、Saibayは、外国人と共に旅行パッケージを作成するなど、徹底的に外国人目線にこだわったユニークな訪日外国人向けの日本ツアーの企画・販売を行う2019年創業のベンチャー企業だ。
このたびの新会社設立には、インバウンド観光客増加と共に課題となっている地方の労働人口不足が背景にある。
2018年の訪日外国人数は、過去最高の3000万人を突破。さらに今年はラグビーワールドカップ、来年には東京オリンピック・パラリンピックの開催も控えており、今後も増加することが予想されている。また近年は、都市部から地方での体験型が主流になるなど、インバウンド観光客の観光スタイルも変化している。しかし一方で、人口減少に伴い地方の労働人口は不足しており、地方交流人口の促進は日本全体における喫緊の課題となっている。そうした状況を打破すべく両者は、インバウンド集客のための外国人向けPRや、外国人目線でのサービス開発を支援する日本在住の外国人人材の確保を目指し、Stay Japan Jobsを立ち上げた。
Stay Japan Jobsは、民泊・農泊事業の実績から地方とのネットワークを持つ百戦錬磨と、訪日外国人に特化した日本ツアーを行うSaibayの両者の知見を活かし、観光・旅行分野特有のニーズや外国人人材の特性などを理解した上で雇用のマッチングを行う。これにより、雇用のミスマッチというリスクを回避するとともに、採用業務の負担やコストを軽減し、効率的な人材確保を行っていく。
本年度中に外国人人材2万人が登録する人材プラットフォームを構築し、地方の観光開発会社や宿泊施設、DMOといった観光事業者に人材紹介を行う予定だ。また将来的には、日本文化に関心のある人材を全世界から募集し、教育・就労支援を行うことで地方の労働力を生み出し、世界と日本地域の架け橋として地方創生に貢献していくという。
インバウンド観光客の増加とともに、外国人向けの人材紹介サービスは拡大しつつあるものの、観光業に特化した人材サービスはまだ多くはないのが現状だ。同社のサービスを通し、地方の労働力確保と観光事業の拡大が実現し、より多くの外国人観光客に地方の魅力が届けられることを期待したい。
【参照サイト】Stay Japan Jobs
【参照サイト】Saibay
【関連ページ】STAY JAPAN(ステイジャパン)
(Livhubニュース編集部)
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