格安航空会社ピーチ、C2C型サービス「COTABI」を発表。2018年春開始へ

Peach Aviation 株式会社(以下、ピーチ)は11月6日、新サービス「COTABI」(コタビ)を2018年春に開始すると発表した。他社との差別化を図るため車の機内販売やビットコイン決済システムの導入といった先進的な取り組みを行ってきたピーチが新たな旅のスタイルを提案する。

これまでの旅行では行き先を決めてから宿泊施設や交通機関を予約するのが一般的だったが、COTABIでは「人から検索」をテーマとし、個人が提案する旅のプランを一括で予約することができるサービスを目指す。

COTABI デモ画面

COTABI デモ画面

今回公表されたデモ画面によれば、まず、ユーザーはCOTABIのトップページに表示された女性、男性、カップル、家族といった属性から自分に近い属性の写真を選ぶ。続いて、例えば、女性を選んだ場合は女性の人物写真一覧が表示され、それぞれの雰囲気や背景を元に希望の人物を選ぶ。すると、人物のプロフィールと実際に体験した旅行プランが表示され、気に入ったプランがあれば航空券や宿泊先といった関連サービスを一括予約することができるものとなっている。

COTABIでもっとも特徴的なのは、提供する旅行プランにインスタグラムのようなSNSからうかがい知ることができる個人の体験を用いる点だ。ブログやSNSなどインターネットを通じて情報発信するインフルエンサーの影響力が強まっている昨今、企業が消費者にアプローチするB2C(Bisiness to Customer)から消費者同士のコミュニケーションに重きを置いたC2C(Customer to Customer)にも焦点があてられるようになっている。旅の様子を写真や記事で発信する「プロトラベラー」も生まれており、SNSの強い影響力を物語っている。

ピーチでは今年3月、インスタグラマーが31日間、毎日異なる旅先の写真を自身のSNSアカウントで投稿するキャンペーンを実施した。その結果、投稿に影響を受けた読者が追体験しようとピーチの航空券を予約し、航空券の販売総額が昨年同月比で2.4倍になったという。こうした背景からCOTABIの構想は生まれた。

なお、2018年春のサービス開始に先がけ、Airbnbとの先行コラボキャンペーンが実施されている。モデルケースとして3つの旅行プランが紹介されており、特設ページから各プランの予約が可能だ。

今後は旅行代理店が提供するプランに限らず、旅行者の実体験に基づいたプランが新たな旅の需要を喚起しそうだ。

(Livhubニュース編集部 竹中 綾)

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