日本政府観光局(以下、JNTO)は3月20日、2018年2月の訪日外客数(推計値)が250万9千人、前年同月比23.3%増となり、2月として過去最高を更新したことを公表した。
昨年は1月末であった旧正月休暇が今年は2月だったことが大きく影響したとみられ、特に中華圏の国や地域を中心とした東アジアからの来客数が多かった。
昨年、市場別では13都市で2月として過去最高を記録したが、今年はさらに台湾、香港、シンガポール、マレーシア、英国、フランス、ロシアからの訪日外客数も伸び、20市場すべてで2月として過去最高を記録した。
最も訪日者数が多かったのは中国で、前年同月比40.7%増の716,400人と高い伸び率を記録した。続く韓国が708,300人、台湾が400,900人と東アジアから訪日者数が全体の約8割を占める結果となった。
JNTOは継続的に行ってきた訪日旅行プロモーションによる日本の露出増加から訪日意欲が高まったとみており、これに加え、航空路線の増便やチャーター便の運航、クルーズ需要の増加などが相乗効果となり、訪日外客数全体の好調な推移に貢献したとしている。
一方で市場別20都市中5都市で伸び率10%を下回った。昨今の世界情勢や旅行先の多様化などを背景に、訪日旅行市場を取り巻く環境は日々変化しているが、最も伸び率の低いインドにおいても去年の伸び率4.8%から5.5%へ堅調に推移しているなど、各国の訪日需要はまだまだ伸びしろがありそうだ。JNTOは今後も市場動向を分析しながら訪日旅行プロモーションを進めていく方針だ。
(Livhubニュース編集部 平井 真理)


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