株式会社クロス・マーケティングは9月11日、全国47都道府県に在住する18歳から69歳の男女を対象に実施した「民泊に関する調査」の結果を公表した。調査は8月10日から17日まで、19,760人に対してインターネット経由で行われた。
その結果、民泊の認知率は全体の86.5%だった。このうち「民泊」という言葉を知っている人は74.2%で、具体的な内容まで知っている人は12.3%だった。さらに民泊を認知していた人の中で、民泊利用経験者は全体の5.4%おり、このうち宿泊のみの経験者は3.6%、宿泊と提供の両方の経験者は1.9%、提供のみ経験した人は0.1%だった。
続いて、民泊の宿泊経験者912人に対し、初めて宿泊者として民泊を利用したきっかけと、実際の宿泊前後に重視した点について質問が行われた。
まず、民泊を利用したきっかけについては「友人・知人に勧められた、誘われた」が27.1%ともっとも多く、「民泊経験者が周りにいた」が16.0%、「提供者が周りにいた」が13.5%となっており、周囲の人間関係の影響を受けての利用が多かった。また、「安く泊まれる宿泊施設を探していた」が24.6%と多かった。
そして、民泊への宿泊前に重視した点と利用後に満足した点については、いずれも上位3項目が同じ内容であり、1位は「低価格である」こと、2位は「便利な立地にあること」、3位は「安心、信頼できること」だった。
利用する前に重視した点の4位は「清潔さ」、5位は「セキュリティなどの安全性」であり、利用後に満足した点の4位は「提供者との交流があること」、5位は「落ち着く」ことだった。
今回の調査では、昨今の訪日客増加にともない、比較的安価で気軽に利用できる「民泊」への注目度は上がっている一方、実際に利用する人は一部にとどまっていることが明らかとなった。今後、住宅宿泊事業法および各都道府県が制定する条例のもと、地域住民に配慮した安心・安全な民泊の利用が普及していくことに期待したい。
(Livhubニュース編集部)
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