株式会社アプリ、宿泊業界社員向けの接客英語を学べる留学プランを提供開始

2019年3月6日、観光地での住込み求人サイト『はたらくどっとこむ』を運営する株式会社アプリが、訪日外国人増加に伴う宿泊業界のインバウンド対策の一環として、宿泊業界で働く人向けの宿泊業界用語を学べる留学プラン『ホテル英会話 オリジナル留学プラン』の提供を開始すると発表した。

同社は2002年、日本国内のホテル・旅館・スキー場などの観光施設に特化したリゾート人材派遣業を開始した。これまでの派遣スタッフ登録者は約19万7,000人、取引先数は全国約3,800ヶ所に上る。2016年には都内の就業・住まいサポート『Tokyo Dive』、留学・ワーホリサポート『Global Dive』を開始。さらに、2018年には旅人に特化した就職支援サービス『旅人採用』を開始している。このほか、法人向けオフサイトミーティング専門旅行サービスや観光業支援事業など、多岐にわたり事業を展開している。

このたびのサービス開始の背景には、訪日外国人が増加する一方で、受け入れ環境整備が十分でないことにあった。2018年に訪日外国人数は3,000万人を突破。日本政府は2020年に訪日外国人を4,000万人とする目標を掲げており、引き続きインバウンドへの柔軟な対応とともに、観光業界では、訪日外国人の受け入れ環境整備などの対策が必要不可欠な状況になってきている。

しかし、訪日外国人が日本での旅行の際、言語やコミュニケーション部分で困る場面が多いことは大きな課題の一つだ。

観光庁が2017年に行った『訪日外国人旅行者の受入環境整備における国内の多言語対応に関するアンケート』の結果によると、旅行中に困ったこととして「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」が最も多い32.9%だった。

各施設別の困った場面について、宿泊施設では「チェックインの際」が33.5%、次いで「日本独特のもの(大浴場等)の使用方法を尋ねる際」が32.4%だった。チェックインの際に困った理由では「スタッフは話そうとしたがスキル不足」と感じた訪日客が49.3%に上ることが分かった。

これから訪日外国人がますます増える見込みである一方、訪日外国人旅行者の受け入れ環境整備がまだ十分でない現状がうかがえる。観光業界ではインバウンド向けに語学ができる外国人労働者の採用も積極的だが、観光大国を目指す政府の方針を見ると、業界で勤務する社員全体のボトムアップが必要視されてきている。同社はこうした課題解決の一つとして、宿泊業界で使用されるホスピタリティ英語を学び、帰国後すぐに仕事に実用できる宿泊業界社員向けの留学プランを開始することとした。

同社が提供する『ホテル英会話 オリジナル留学プラン』は最短1週間から留学が可能で、現場に負担をかけすぎない短期間で業界英語を習得することができる。各企業のニーズと時間に合わせ最適なプランを提供するという。

授業はマンツーマンレッスン4時間・グループクラス1時間・日本語で行われる文法講座(動画)1時間の、計6時間を毎日受講する。マンツーマンレッスン4時間のうち2時間はホテル・ビジネスで使える英語を中心に学び、すぐに実践で使える内容となっている。留学費用は大部屋(二段ベッド)44,800円~、勉強に集中できる一人部屋は82,800円~。最長の留学期間は24週間。

また、海外到着時から帰国するまで、日本人スタッフが現地の生活をサポートする。学校にも日本人スタッフが常駐し、学習面や生活面での相談がいつでも可能だ。平日の食事や部屋の清掃はすべて学校スタッフが代行するため、語学勉強だけに集中できる環境で、短期間で語学習得を目指せる。

学校寮はセブ島・セブシティ中心に位置する高級コンドミニアムだ。コンドミニアム入り口には24時間体制で警備員が配置され、セキュリティー面も万全だ。英語学校「Stargate」と学校寮は同じ建物内にあるため移動の手間もなく、セブでの貴重な時間を確保し英語の勉強に充てることができる。市内を一望できるプールやジムを無料で利用でき、校内には食堂・ラウンジ・売店もあり快適に生活できる。

観光庁が行ったアンケートを見ると、訪日旅行前に準備したことでは「スマートフォン・タブレットに翻訳アプリをインストールする」が46.3%と最も多く、旅行中に多言語表示・コミュニケーションで困ったとき解決に使った方法でも「自分のスマートフォン・タブレットの翻訳アプリで解決した」が44.7%と最も多かった。この結果から、日本で言葉が通じるか不安に思っている外国人が多いことがうかがえる。

チェックインや館内案内に多言語対応のタブレットなどを使い、外国人客に対応する宿泊施設も増えてきている。しかし、こうしたツールでは解決できない問題が起きたとき、英語が話せないスタッフは対応に困り、外国人客も不安を感じてしまう。加えて、宿泊業界は人手不足も深刻だ。このたび発表された留学プランは短期間で宿泊業界に必要な英語が学べるため、施設への負担も少ないだろう。日本各地の宿泊施設が留学プランを活用し、外国人客の受け入れ環境が整っていくこと期待したい。

【ウェブサイト】ホテル英会話オリジナル留学プランの特徴
【参照サイト】宿泊業界必見!最短1週間から学べるホテル英会話留学 ホテル・旅館での接客英語を学べる留学プランを開始します! インバウンド対策に、宿泊業界で使う英語を短期間で習得し、帰国後は現場で実践できる企業向け留学プランです。
【参照サイト】旅行の場面ごとの多言語表示・コミュニケーションの課題が明らかになりました ~多言語表示・コミュニケーションの受入環境について訪日外国人旅行者にアンケート調査を実施~
【転載元】株式会社アプリ、宿泊業界社員向けの接客英語を学べる留学プランを提供開始 | HOTELIER(ホテリエ)|ホテル・旅館・インバウンド不動産投資メディア

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Livhub 編集部

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