家族旅行や友人・グループでの記念旅行など、大人数で旅行を計画する際、宿探しで苦労した人は多くいることと思います。定員数が少人数に限られている宿泊施設も少なくないため、5名以上での宿泊となると、宿泊先が限られてしまうのが現状です。
そんな人におすすめしたいのが、一棟貸し民泊です。一棟貸し民泊は、一軒家などの建物一棟をまるごと貸し切りする宿泊スタイルで、なかには10名以上で利用することもでき、大人数での旅行もストレスなく快適に過ごすことができます。今回は、一棟貸し民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイトをまとめましたので、大人数での宿探しの参考にしてみてください。
一棟貸し民泊とは?
民泊を初めて利用する人や宿泊経験の浅い人は、一棟貸し民泊と聞くとイメージが湧かない人も多くいるでしょう。
一棟貸し民泊とは、ホテルや旅館などのように建物内の客室を借りるのではなく、一軒家など建物一棟をまるごと貸し切って宿泊するスタイルの民泊です。多くの一棟貸し民泊は、宿泊者が自炊できるキッチンや調理器具のほか、冷蔵庫や洗濯機、テレビ、エアコンなどの家電設備が完備され、長期間の滞在でも快適に過ごせる環境が整っています。そのほか、複数のベッドルームやBBQができる庭があるなど、別荘で暮らしているかのような上質な滞在ができるのが特徴です。
一棟貸し民泊の選び方・注意点
たとえお気に入りの一棟貸し民泊を見つけても、実際に行ってみたら「あれが足りない!」「イメージと違う!」などということになったら、せっかくの旅行の楽しみも半減してしまいますよね。そうならないためにも一棟貸し民泊を予約する際は、以下のポイントをしっかりと確認するようにしましょう。
定員数・間取り・料金設定
各宿泊予約サイトを見れば分かるとおり、一棟貸し民泊には必ず定員数が設定されています。どんなに平米数が広い一棟貸民泊でも、最大定員数を超えた人数での宿泊はできないため、宿泊予約サイトで検索する際は、正確な人数を設定したうえで検索しましょう。サイトによって人数で宿泊料金が変わることもあります。
また、複数家族などでのグループ旅行のときには、それぞれのプライベート空間を確保するためにも「〇LDK」など、間取りも確認しておきましょう。その際、ベッドが設置されているのか、布団利用なのかも確認しておくとよいでしょう。
設備
ほとんどの一棟貸し民泊で、生活家電やキッチン周り、シャンプーなどのアメニティがそろっていますが、例えば、食器類がすべて使い捨ての紙製である場合や、リンスインシャンプーである場合など、宿泊施設によってアメニティの種類が異なるため、心配な方は事前に確認しておきましょう。また、意外と見落としがちなのが、駐車場の詳細です。車で宿泊先に行く場合、駐車場の有無の確認は必須です。複数台の車で行く際は、何台分の車が停められるのかまで調べておきましょう。
ハウスルール
ハウスルールは宿泊施設により異なります。チェックイン・アウト方法や禁止事項、ゴミの分別まで細かく設定されているので、事前に確認し、ルールをきちんと守って使用するようにしましょう。
一棟貸し民泊を利用するメリット・デメリット
一棟貸し民泊のメリット
大人数で滞在できる
一棟貸し民泊が注目を集める理由の一つは、大人数で宿泊できること。宿泊先により異なりますが、多くの一棟貸し民泊は5名以上で1つの空間に宿泊することができます。従来のホテルや旅館のように、1グループで複数の部屋を予約する必要がないため、予約の手間が省けるのもうれしいポイントです。せっかく一緒に旅をするなら、一つの空間をみんなで楽しみたい方にもおすすめです。
周囲を気にせず思いきり楽しめる
一棟貸し民泊は、海や山など自然に囲まれたリゾート地などにあることがほとんどです。そのため、小さなお子様連れの家族や、友人と賑やかに旅を楽しみたいグループも、周囲を気にせず滞在を楽しむことができます。とはいえ、大騒ぎをするパーティーなどはNG!最低限のルール・マナーを守る必要はありますが、宿泊者の中には「子供が泣いてしまっても問題なかった」「お酒を飲みながらBGMを流せた」などの嬉しい声もあります。
生活家電やキッチン完備で長期滞在も快適に
一棟貸し民泊の多くは、冷蔵庫や洗濯機、エアコン、テレビなどの生活家電や、キッチンが整っています。そのため、1週間以上など長期で旅行をする際も不自由なく快適に滞在できます。宿泊先の民泊を起点に、周辺地域の文化や歴史を存分に堪能したい人に、一棟貸し民泊はおすすめです。
一棟貸し民泊のデメリット
交通手段を確保しにくいことも
一棟貸し民泊は、駅や繁華街から離れた場所にある場合も少なくないため、レンタカーやタクシー・バスなど、宿泊施設までの交通手段を確保する手間がかかる場合があります。自家用車やレンタカーを用意する場合は、安心・安全な旅のためにも注意深く運転できるドライバーに運転をお願いしましょう。
スタッフ不在の場合の対応に注意
一棟貸し民泊はプライベート空間を存分に味わえる反面、宿泊をサポートするスタッフがいないため、滞在中に必要なものが出てきた場合、その場で調達する必要があります。事前に周辺のスーパーやコンビニ、ドラッグストアがどこにあるかを確認しておきましょう。
また、自炊を想定している場合は、キッチンペーパーやラップ、調味料など、調理に必要なアイテムがあるかどうかも確認しておきましょう。そのほか、出かける際の戸締まりなど、セキュリティ面にも注意しましょう。
一棟貸し民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイト6選
一棟貸し民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイトをご紹介します。プライベートが十分に確保されたラグジュアリーな宿泊空間から、農業体験や漁業体験などのアクティビティも充実した物件まで、サイトごとに取り扱い物件に特徴がありますので、ぜひ参考にしてください。
HomeAway(ホームアウェイ)
アメリカ発の世界最大手オンライン旅行予約サイトExpedia Group(エクスペディアグループ)の傘下である「HomeAway(ホームアウェイ)」は、一棟貸民泊物件に特化したバケーションレンタルサイトです。
一軒家やヴィラ、キャビン、コテージ、トレーラーハウス、ボートといった物件タイプのほか、ビーチフロントやスキー場近くなどのロケーション、さらに周辺アクティビティなど、ユーザーニーズに配慮した多彩な検索方法を用意しており、旅行の目的に最適な宿泊施設を見つけることができます。また、宿泊料金も一棟ごとの料金設定のため、1人あたりの宿泊価格を抑えて利用することもできます。ラグジュアリーな物件を数多く取り揃えており、落ち着きのあるゆったりとした旅行を楽しみたい人におすすめの宿泊予約サイトです。
Airbnb(エアビーアンドビー)
2008年にスタートした「Airbnb(エアビーアンドビー)」は、一人旅や少人数での旅行を中心に利用者を増やしてきた世界最大手の民泊仲介サイトです。利用者数は2019年11月までに5億人を突破し、2019年8月10日にはAirbnbを利用した宿泊者数は1日で400万人を達成。宿泊施設数も2019年11月までに世界191以上の国と地域、10万以上の都市で700万件を突破し、日本国内だけでも約9万件にのぼるなど、圧倒的な掲載数を誇ります。
宿泊施設タイプも現在は民泊だけでなく、古民家、ツリーハウス、流行のタイニーハウスといったユニークな宿泊タイプも増え、家族・グループ旅行向けの宿泊施設も探しやすくなっています。世界最大級の掲載数の中から理想の一棟貸し民泊をみつけたい人には、Airbnbがおすすめです。
一休.com バケーションレンタル
高級宿泊施設の予約サイトでおなじみの「一休.com」による、バケーションレンタルに特化した予約サイト。日本初の高級バケーションレンタル予約サイトとして、2016年11月よりサービスを開始しており、厳選な審査を通過した全国の高級別荘やヴィラ、コンドミニアム、一棟貸切の古民家など多彩な物件タイプを取り揃えています。
また、年間利用金額の上位10施設の人気ランキングや、一休.comでのみ予約可能な宿泊施設もあるなど、一休.comユーザーにうれしいサービスも充実。ほかにはないワンランク上の宿泊体験や特別な記念日での利用など、上質なくつろぎ空間を求めるなら、一休.comバケーションレンタルでの宿探しがおすすめです。
Relux(リラックス)Vacation Home
厳選された高級宿泊施設を扱う宿泊予約サイト「Relux(リラックス)」。その一部にVacation Homeが加わり、会員向けの民泊・バケーションレンタルの予約ができるようになっています。
「もうひとつのわが家」をコンセプトに、一棟貸別荘や古民家、リゾート、ペットと泊まれる宿泊施設など多彩なタイプに加え、目的や体験などのテーマ別におすすめの宿をピックアップするなど、まだ具体的な旅行計画が決まっていない人でも安心して検索できるのも魅力です。さらに会員向けの旅行提案サービス「Reluxコンシェルジュ」も無料で利用できるので、特別な記念日の旅行やこだわりの旅行を楽しみたい人にもおすすめです。
STAY JAPAN(ステイジャパン)
2012年にサービスを開始した日本初の公認民泊予約サイト「STAY JAPAN(ステイジャパン)」は、「知らない日本に泊まってみよう。」のコンセプトのもと、全国のユニークな宿泊体験を数多く提供している注目の宿泊予約サイトです。
古民家を宿泊施設へと転用した古民家泊や農業体験・漁業体験ができる農泊・里山泊、学校泊、伝統建築泊など、これまで宿泊利用されていなかった空間の活用やユニークな体験を多数揃えています。最近では、歴史的文化財である各地の城に宿泊できる「城泊」も話題になっています。一棟まるごと空間を貸し切るだけでなく、農業や漁業、郷土料理など、その地域ならではの体験を味わうなら、STAY JAPANがおすすめです。
Vacation STAY(バケーションステイ)
「Vacation Stay(バケーションステイ)」は、住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行された2018年6月にオープンした、楽天グループの楽天LIFULL STAYが運営する民泊予約サイトです。一棟まるごと貸切の一軒家やマンションのほか、寺院や神社に泊まる宿坊など、17,000以上(2020年1月時点)の宿泊空間からユニークなお部屋を探すことができます。
そのほか、同社と大手ハウスメーカーやデベロッパーが共同開発し誕生したオリジナル宿泊施設ブランド「Rakuten STAY」でも、一軒家やコンテナハウスといった多彩な宿泊施設を提供しています。初めての一棟貸民泊を利用する人や、楽天ブランドのもとで安心して宿泊体験をしたい人にもおすすめです。
Agoda(アゴダ)
Agoda(アゴダ)は、シンガポールに本拠を置き、アジア市場を中心に拡大しているオンライン宿泊予約サイトです。全世界で200万件以上、日本国内では約10万件を販売し、39言語でサービスを提供しています。2005年に設立し、2020年時点で世界最大手の旅行会社ブッキング・ホールディングスの傘下に入っています。
Agoda(アゴダ)では、人気の条件、ロケーション、宿泊料金、星評価などの絞り込み検索を備えており、宿泊施設を探しやすくなっています。特に、一棟貸し民泊については、プライベートヴィラ、一軒家、バンガロー、ホームステイ、シャレーの条件検索があり、簡単に絞り込むことができます。
一棟貸し民泊でこれまでにない特別な滞在体験を
今回は、一棟貸し民泊の特徴から選び方、一棟貸し民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイトをご紹介しました。数ある宿泊予約サイトも、サイトにより物件タイプの種類やエリア、検索方法などが異なります。
行き先や日程、物件タイプがある程度決まっている場合は「HomeAway」や「Airbnb」、宿泊先での体験に重きを置く場合は、ユニークな宿泊体験を揃える「STAY JAPAN」、初めての一棟貸し民泊やこれから旅行計画を立てるなら、「Vacation STAY」「一休.com バケーションレンタル」「Relux Vacation Home」がおすすめです。
民泊・バケーションレンタルサイトの中からあなたの旅のスタイルにピッタリの一棟貸し民泊を見つけ、これまでにない特別な宿泊体験を味わってみてはいかがでしょうか。
(Livhub編集部)
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