観光庁が10月31日、2016年の訪日外国人観光客が1月から10月30日までに2000万人を超えたことを公表したと、各紙が報じた。通年ベースで2000万人を突破したのは初めてであり、前年同期比で約1割弱の増加ペースとなる。
政府は当初、2020年に年間2000万人の目標を掲げていたが、今年3月に2倍の4000万人に引き上げた。観光を成長戦略の大きな柱の一つとしており、新たな目標人数達成に向けた施策として、政府が重視する20カ国・地域のうち、それまでビザが必要であった中国等の発給条件緩和や消費税免税制度の拡充などの受け入れ態勢の強化を行った。
昨年2015年の訪日客数は累計で約1974万人であったが、今年は月ごとに前年実績を上回り、日本政府観光局(JNTO)の発表によると7月には単月としても過去最高の229万7,000人となるなど、9月までに4回にわたり月間200万人を突破しており、今後も堅調な需要が見込まれる。
また、今年4月に起きた熊本地震は九州全体へ訪れる訪日客の減少を招いたが、その影響が薄れたことも観光客増を維持する一つの要因となっている。九州は特にアジアからのクルーズ船旅行者に人気が高い。
政府は、アジアの旅行需要が中間層の拡大で成長を続けると見ており、外国人向け案内所の設置など、引き続き受け入れ環境の整備を進める方針だ。
【参照ページ】訪日客、初の年間2000万人突破 観光庁
【参照ページ】今年の訪日外国人、初めて2千万人を突破 2020年には倍増めざす
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
平井 真理
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