東京急行電鉄のケーブルテレビ(CATV)子会社であるイッツ・コミュニケーションズ株式会社(以下:イッツコム)は1月25日、2月から「民泊」を対象とし、「IoT」技術を活用した支援サービスを全国展開で開始すると公表した。
イッツコムの民泊支援サービスでは、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術を活用し、宿泊者(ゲスト)がスマホ画面上のボタンを押すと部屋のカギを開け閉めできる「スマートロック(電子錠)」と、宿泊客の入退出を確認する「IPカメラの設置」を提供する。
各戸への設置後、民泊事業者(ホスト)は、コネクティッドデザインが提供する管理システム「Connected Portal」を用いてこれらの機器をインターネット経由で操作する。
まず、「スマートロック(電子錠)」を利用する際は、部屋を予約したゲストに向けて、メールにて鍵の開閉に使うアクセス画面を送信する。ゲストはこれを使い部屋の鍵を開閉するが、アクセス画面は宿泊期間のみ有効となっている。これにより、鍵の受け渡しがメールで完結するようになり、カギの紛失によるトラブルの防止にも役立つ。
そして、「IPカメラの設置」をすると、遠隔コントロールにより、入退出や、部屋を適切に使っているかをリアルタイムで確認できる。このほか、モーションセンサーなどを設置することで不正利用や不法侵入を抑止できる。また、家電コントローラーも組み合わせることで、入退室時の照明の自動点灯・消灯、エアコンのON・OFFも可能となる。
管理システムの「Connected Portal」は、住宅向けシステム大手の米アイコントロール・ネットワークスのシステムをConnected Design株式会社が民泊管理向けに改良したもので、イッツコムは2016年8~10月の期間、沖縄県浦添市に位置する旅館業法の基準を満たしたマンションの12室において、同業の沖縄ケーブルネットワークと共に実証実験を行っており、今回の全国展開へとつなげた。
費用は1戸あたり月額最大4千円で、2月からサービスを開始する。東京都と京都府の計6戸に2月中の導入が決定しており、全国約30の中小CATV会社と提携し2018年春までに沖縄県内で1千戸に、全国で計2千戸に広げる計画だ。
【参照リリース】IoTサービス「インテリジェントホーム」と、管理システム「Connected Portal」を活用した民泊事業者向け支援サービスの全国展開を開始
【参照ページ】イッツコム、民泊IoT管理を全国で 2月から
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
平井 真理
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