【インタビュー】家具通販大手ベルーナの法人向けインテリアコーディネートサービスとは

民泊物件のインテリアをどうするか。これから新たに民泊を運営する事業者やオーナーにとって、物件のインテリアはその後のゲストレビュー、さらに稼働率に影響する要因となるだけでなく、また少なくない調達費用を要することから、大きな検討材料の一つとなります。特に稼働する部屋数が多い場合は、信頼できる事業者への依頼を検討する必要がありますが、どこに依頼すべきかも考えなければなりません。

そこで、今回、Livhubでは、そうした法人の皆様に向けて、家具通販大手として知られる株式会社ベルーナの法人向けサービス「ベルーナBiz」が展開するインテリアコーディネートサービスについて、受託事業本部卸営業部の伊藤智一氏、美馬悠汰氏にお話を伺ってきました。同社サービスについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

ベルーナ伊藤氏・美馬氏

左:伊藤智一氏/右:美馬悠汰氏

「ベルーナBiz」インテリアコーディネートサービスの概要

まずサービスコンセプトを簡単にお教えください。

コンセプトはシンプルに、ベルーナのノウハウを活用して物件のオーナー様のお手伝いをするというものです。

民泊市場へ参入したきっかけ・経緯をお教えください。

伊藤智一氏

会社として民泊にのみターゲットを絞って始めたわけではないのが実情です。

もともと私は中国、ベトナムでの海外生産の営業を行っておりました。今から3、4年前に日本でシェアハウスを運営している会社の代表とつながりがあった中国の方に、新築予定の大規模なシェアハウスに合うオリジナル家具の提案や貿易ができないかというお話をいただきました。その案件をとりまとめ、初めて物件に納品を完了した際に、この業界に魅力を感じたため、サービスを開始し、少しずつ拡げていきました。そのため、当時は民泊ではなく、シェアハウスや家具付きの賃貸物件、ホステルから少しずつ展開してきました。現在、これから伸びるであろう民泊に徐々に広げていこうという段階です。

具体的にサービスを開始したのは、2017年の夏頃です。住宅宿泊事業法(民泊新法)施行の1年前ですね。当時は合法民泊か違法民泊かということが問題となっていたこともあり、民泊向けには積極的には進めていませんでした。新法制定前後でプレイヤーも大きく変わり、これまで3年ほどの間で磨いてきた弊社のノウハウが、新法後に参入してきたある程度規模感のある法人や案件にマッチしているという状況です。

「ベルーナBiz」インテリアコーディネートサービスの魅力・メリット

利用する魅力・メリットについてお教えください。

インテリアに関するあらゆるニーズに対してワンストップサービスで提案できるということで、手間も時間も大幅に削減できるというのが大きなメリットです。家具だけでなく装飾品の選定や配置までも一括して対応します。それらの選定等に必要な人件費等も含めたトータルコストでみたときに、お任せいただいたほうが結果として安価になる点がメリットです。

実際にお問い合わせいただいてから物件の立ち上がりまでは最短でどれくらいの期間になりますか?

もちろんケースにもよりますが、お客様がお急ぎの場合は、お客様にヒアリングしてから1週間でご提案まで行い、発注いただいてから次の1週間で納品しています。

早いですね。

それが求められていることですので。

何かパッケージがあるから早いとか、そういうことでしょうか。

パッケージ等はありません。お客様の要望もそれぞれ違いますので、スピード感にあわせて商品選定、手配、配送業者との調整など、最短で行います。日々連携をとっている関係で、一工程ごとのリードタイムはかなり短いです。

新しく民泊を始めるオーナーにとっては、最短2週間ほどでオープンできる状態になるのは非常にメリットが大きいですね。

少しお話は戻りますけれども、規模が小さければ価格については、ご自身で一つひとつすべて最安値の家具を探して調達したほうが安くなると思います。ただ、新規プロジェクトとして民泊事業を行われる企業担当者や経営者の方であれば、調達やセッティングの工数をふまえると、まとめて依頼していただいたほうが圧倒的に早くそれなりに安く済むので、物件まるごとお任せいただくことがほとんどです。一回依頼いただいた後のリピートが非常に多いです。

サービス利用の流れ

「ベルーナBiz」インテリアコーディネートサービスの内容

一回あたりの依頼の規模はどれくらいからでしょうか。

伊藤氏・美馬氏

一部屋単位から承ることもありますが、ある程度まとまった規模感で、一棟まるごとのケースが多いです。民泊だけに絞ればまだまだですが、サービス開始当初に公表していた導入物件数からはかなり増えており、簡易宿所や旅館業法下での宿泊施設の問い合わせも増えています。また、個人投資家の方からまとまった規模で依頼いただくこともあります。

対応エリアはどこになりますか。

東京を中心とした関東近郊、大阪を中心とした関西近郊がメインです。場合によっては、それ以外のエリアの対応をすることもあります。

御社のサービスについてはどのように知って依頼されるのでしょうか。

調べてお問い合わせいただくほか、口コミやご紹介経由でご連絡をいただきます。

具体的な依頼内容についてお聞かせいただけますか?

物件のコンセプトやイメージ、ターゲット、ご予算、宿泊の価格帯等をお話しいただきます。例えば、ビジネス用途であれば、ホテルのように、といったご依頼ですね。また、多いのは3名から4名で滞在できるような規模の部屋の依頼です。

御社に依頼した際に、どのようなものを置くのかとか、コンセプトをどのように決めるのかとか、家具選びについてきかせていただけますか。

これもケースによりますが、一般には図面をいただいてから案件が始まります。プロジェクトの段階では建物がまだできていないので、図面をいただき、そのコンセプトや要望をもとにデザイナーが原案を作成します。たしかに民泊物件に最低限置かなければならないものがあるとは思いますが、何を置くかについては、基本的にお客様のご要望に沿う形で活用していただいております。

そうすると家具の選定というのはカタログを見て、一つ一つ依頼する側が選んでいくようなこともあるのでしょうか。

そうした形で選定することはほとんどなく、お客様のヒアリング内容をもとに弊社で一つひとつの場所やイメージにあわせて、アイテムを選定させていただきます。ご要望に合わないということであれば、あらためてアイテムを修正してイメージを合わせていきます。

それと、弊社のサービスは民泊に限らず、結局物件を立ち上げる最後の段階で依頼いただくことになるため、計画が遅れて、1か月の余裕があったものが急遽2週間で対応しなければならないといったこともよくあります。そうなると依頼主が当初描いていた理想の像にどこまで近づけられるか、近しいものを短期間で入れられるか、などが課題となります。イメージやサイズを満たすものをどれだけスピーディーに手配できるかが決め手となります。弊社であれば短期間で的確に対応できます。

また、民泊だけでなく、民泊転用を想定したマンスリーの物件のセットアップ等もあります。現場調査に伺うと図面とサイズが違うこともありますから、その点もしっかり対応させていただきます。

「ベルーナBiz」インテリアコーディネートサービスの強み

利用者は御社のサービスをどのように評価していますか?

伊藤智一氏

1度ご依頼いただいた後はそのまま2度、3度とご依頼いただくことがほとんどですので、概ね高い評価をいただけていると思います。実際にゲストからのレビューを見せていただき、稼働状況も「絶好調だよ」という声をいただくこともあり、それはうれしいですね。運営者側からすると投資商品だという側面が強く、家具まではそれほど気にしないということもありますが、レビューを見ると、部屋の雰囲気や家具についても書かれていることがよくあります。そういうレビューを見て、結果として依頼してよかったという声をいただきます。

依頼の際はやはり安いものを求められることが多いのでしょうか。

そうですね。イニシャルコストを抑えたいという要望の中で、なるべくゲストが雰囲気よく感じられるような家具や雑貨などを組み合わせてデザイナーが高級感を出すように工夫しています。また、植物も扱っていますし、絵画も選んだ家具にあわせてデザイナーが家具搬入の当日に描くこともあります。

単にトータルコーディネートをして、家具を搬入して、というのではなく、そういった部分まで対応することがあるというのは、一線を画したサービスですね。

そうですね。「ホームステージング」というのはご存知でしょうか。海外だと何も置いていない物件よりも、雑貨等を置いて見栄えをよくすることで売却費用や賃料をあげることが主流となっており、日本でもそのホームステージングが徐々に広がってきています。例えば、テーブルの上にはグラスがあり、下にはカーペットが敷いてあるという、モデルルームのように仕上げることもご要望があれば対応しますし、物件掲載に必要な写真を撮影することもあります。物件が完成してから、実際に入居するまでの工程を一貫して対応できるのは強みです。

インテリアコーディネートのイメージ

インテリアコーディネートのイメージ

「ベルーナBiz」インテリアコーディネートサービスのこれから

今後の事業展開について、お聞かせいただけますか?

民泊が広がりを見せる中、それぞれのケースへの対応を積み重ねている段階です。ですので、作り上げたい物件のイメージがあるけれども、手間がかかり、すべてに対応することはできないので、まるごと任せたいという物件のオーナーや事業者、また、運営代行会社やコンサルティング会社の方から依頼をいただき、その件数を着々と重ねていくことを考えています。

利用検討中(民泊ホスト・事業者)の方へメッセージをいただけますか?

物件の立ち上げの前段階の手間を減らし、集客に注力したいという事業者には特に適したサービスだと思っています。また、特に多くの部屋数を一定の品質でそろえたい場合にも満足いただけることと思いますので、ぜひお問い合わせください。住宅宿泊事業法の施行後は、合法民泊ということもあり、新規に参入する企業の方からのお問い合わせの数も本当に多くなりました。最初に弊社にご連絡いただいてから、物件立ち上げまでにさまざまな変化があるかと思いますが、その変化に対応できる力が弊社にはありますので、安心してご依頼ください。

編集後記

今回、家具通販大手として知られるベルーナが行うインテリアコーディネートサービスについて、具体的にお話を伺うことができました。一貫した対応が可能である点はさることながら、デザイナーによる企画費も無料であるほか、インテリアグッズの納品までのスピードが早く、しかも臨機応変に対応できるという点に家具通販大手ならではのノウハウが凝縮されていることを知ることができました。今後、物件を稼働する予定のある法人であれば、小規模のみならず大規模でも対応してもらえるのは依頼する際の安心感も大きいはずです。また、特に新規プロジェクトとして立ち上げ当初から好スタートを切りたい事業者にとっては施設利用者からの高評価が期待できるサービスですので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

【ウェブサイト】民泊を運営する法人オーナー向け家具インテリア企画ならベルーナBIZ

(Livhub編集部)