茅葺き屋根や囲炉裏のある土間、かまどに縁側など、まるで田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家に遊びに来ているかのような、どこか懐かしい雰囲気を味わえる古民家民泊。近年は日本の古き良き雰囲気が味わえる宿泊施設として、国内だけでなく、海外の旅行客からも人気を集めています。そこで今回は、古民家民泊の魅力や選ぶ際のポイント、古民家民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイトを紹介します。ぜひ古民家民泊探しの参考にしてみてください。
古民家民泊とは?
「古民家」と聞くと、地方の山あいなどにある古い家をイメージする人も少なくないでしょう。古民家とは、日本の住居のひとつであり、何十年もの築年数が経過した民家を指します。
その多くは、釘を使わない伝統的な日本の建築工法で建てられており、一般の民家から農家、武家民家、庄屋屋敷など、さまざまな目的で建てられました。近年はこのような、文化財としても価値のある古民家をリノベーションし、住居や店舗のほか、民泊や旅館などの宿泊施設として利用するケースが増えています。
そんな趣のある古民家を一棟まるごと貸し切り、ゆっくりとくつろぎの滞在を叶えてくれるのが古民家民泊です。
古民家民泊の魅力・特徴
伝統的な趣のある空間で日本の懐かしい雰囲気を堪能できる!
古民家民泊の魅力は、なんと言ってもその雰囲気にあります。利便性や機能性を重視した現代の住宅とは異なる趣ある日本の伝統建築の建物は、非日常感がありながらもどこか懐かしい雰囲気を味わうことができます。
とはいえ、リノベーション後の古民家のため、宿泊施設によって冷蔵庫やエアコンなどの家電やWi-Fi完備など、快適性も抜群!ノスタルジックな気分を味わいながら快適に過ごせるのも古民家民泊ならではの魅力です。
一棟まるごと貸し切りが可能
古民家民泊は、建物一棟をまるごと貸し切りができる施設がほとんどです。プライベート空間を独り占めできるため、大人数でのグループ旅行や小さい子供を連れての家族旅行も、他の宿泊客の目を気にせずゆっくり過ごすことができます。
また、自炊できるキッチンや調理器具のほか、冷蔵庫や洗濯機、テレビ、エアコンなどの家電設備も整っていることから、長期での滞在もストレスなく過ごせます。
その地域ならではの体験も
自然豊かな環境にある全国各地の古民家民泊。かまどで炊けたご飯を味わえたり、五右衛門風呂に入浴できたり、その土地ならではの農業や工芸体験など、田舎暮らしを存分に楽しめる多彩な体験ができることもあります。日本の古き良き時代にタイプスリップしたかのような、非日常的な空間に加え、地域の人々とのふれあいも楽しめるので、思い出に残る特別な滞在ができるでしょう。
古民家民泊の選び方・ポイント
古民家民泊の魅力がわかったところで、次は実際にどんな古民家に泊まりたいかを考えてみましょう。旅の目的や求める経験、一緒に旅をする人により、古民家民泊の選び方は異なります。以下のポイントを確認しながらお気に入りの民泊施設を見つけましょう。
エリア・ロケーション
インバウンド観光客の増加による旅の多様化から、最近は日本各地にさまざまな古民家民泊が増えています。それに伴い宿泊予約サイトでも、エリア別やロケーション別での検索機能も充実しているため、上手に機能を活用し、ピッタリのエリアやロケーションを探すのが良いでしょう。
定員数・料金
古民家民泊のそれぞれには必ず、定員数が設定されています。どんなに平米数が広くても、最大定員数を超えた人数での宿泊はできないため、宿泊予約サイトで検索する際は、正確な人数を設定したうえで検索しましょう。サイトによって人数で宿泊料金が変わることもあります。
設備
一棟まるごと貸し切りのできる古民家民泊には、生活家電やキッチン周り、シャンプーなどのアメニティがそろっています。ただ、囲炉裏や昔ながらのお風呂などの特徴的な設備の有無は、施設により異なるため、あらかじめ確認するようにしましょう。
また、自家用車やレンタカーで宿泊先に行く場合は、駐車場の有無や駐車台数も忘れずに確認しましょう。
現地での体験
宿泊先の古民家民泊でどのように過ごすかも重要なポイントです。古民家民泊のノスタルジックな雰囲気を味わうだけでなく、囲炉裏での食事や農業、漁業などを体験する場合は、体験プランのついた宿泊施設を探すのがおすすめ。宿泊予約サイトの中には、体験プランがセットになった宿泊プランを多く揃えているものもあります。
ハウスルール
チェックイン・アウト方法や禁止事項、ゴミの分別などのルールも、地域や宿泊施設により異なります。気持ちのよい宿泊体験をするためにも、事前に確認したうえでルールを守って使用するようにしましょう。
古民家民泊に宿泊する際の注意点
現地までの交通手段
古民家民泊の多くは、利便性に優れた都市部ではなく、山間部やビーチなど豊富な自然に囲まれた閑静な場所にあります。駅やバス停から遠く離れた場所にあるケースも多いため、レンタカーやタクシー・バスなど、宿泊施設までの交通手段を確保する必要があります。宿泊者自身が車を運転して向かう場合は、安全運転を心がけましょう。
もしものときの連絡手段
貸し切りのできる古民家民泊のほとんどは、施設にスタッフが常駐していません。そのため、戸締まりなどのセキュリティ面には宿泊者自身で注意する必要があります。また、滞在中に必要なアイテムも自身で調達しなくてはならないため、事前に周辺のスーパーやコンビニ、ドラッグストアの位置を確認しておくと安心です。
古民家民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイト7選
一棟貸し民泊選びにおすすめの民泊・バケーションレンタルサイトをご紹介します。プライベートが十分に確保されたラグジュアリーな宿泊空間から、農業体験や漁業体験などのアクティビティも充実した物件まで、サイトごとに取り扱い物件に特徴がありますので、ぜひ参考にしてください。
HomeAway(ホームアウェイ)
一棟まるごと貸し物件に特化したバケーションレンタルサイトとして人気を集める「HomeAway(ホームアウェイ)」。アメリカ発の世界最大手オンライン旅行予約サイトExpedia Group(エクスペディアグループ)の傘下にあり、高い信頼性と190カ国・200万件以上という掲載物件数の多さが特徴です。
古民家民泊はもちろん、一軒家やヴィラ、キャビン、コテージといった「物件タイプ」での検索のほか、ビーチフロントやスキー場近くなどの「ロケーション」、「周辺アクティビティ」など多彩な検索方法を用意。宿泊料金も一棟ごとの設定のため、1人あたりの宿泊価格を抑えて利用することも。旅の目的や体験に合わせて検索をカスタマイズしたい人にもおすすめのサイトです。
Airbnb(エアビーアンドビー)
世界最大手の民泊仲介サイトとしても知られる「Airbnb(エアビーアンドビー)」。一人旅や少人数旅行を中心に利用者を増やしてきたサイトで、2019年11月現在での掲載数は、191以上の国と地域・10万以上の都市で700万件を突破。日本国内でも約9万件という圧倒的な掲載数を誇ります。
最近はグループや大人数で宿泊できるタイプの宿泊施設も増え、民泊をはじめ古民家や町家、長屋といった日本ならではの建物タイプの検索も可能。その他、ツリーハウスやタイニーハウスなどのユニークな宿泊施設も充実しているので、お気に入りの宿泊施設が見つかるはず!
一休.com バケーションレンタル
日本初の高級バケーションレンタル予約サイトとしてスタートした、「一休.com」のバケーションレンタルに特化した予約サイトは、高級宿泊施設予約サイトならではの高いクオリティが自慢。掲載物件はすべて厳選な審査を通過したもののみで、全国にある一棟貸し切りの古民家をはじめ、高級別荘、ヴィラ、コンドミニアムなど物件タイプも充実しています。
一休.comでの年間人気ランキングやテーマごとのピックアップ施設、一休.comでのみ予約可能な宿泊施設もあり、一休.comユーザーはもちろん、これから旅行計画を立てる人にもうれしいサービスが充実。古民家のノスタルジックな雰囲気とサービスの行き届いたラグジュアリーさを求めるなら、一休.comをおすすめします。
Relux(リラックス)Vacation Home
「もうひとつのわが家」をコンセプトに、古民家から一棟貸別荘、リゾート、ペットと泊まれる宿泊施設まで、多様化する宿泊者ニーズに沿った宿泊施設を用意する「Relux(リラックス)」。
サイト内では、目的や体験などのテーマ別におすすめの宿をピックアップしており、これから旅行を計画する利用者でも、安心して検索できるのが魅力。また、会員向けの旅行提案サービス「Reluxコンシェルジュ」を用意しているのも、高級宿泊施設を扱う宿泊予約サイトならでは。初めての古民家民泊での宿泊なら、コンシェルジュサービスでこだわりの宿泊プランを立てるのもおすすめです。
STAY JAPAN(ステイジャパン)
「STAY JAPAN(ステイジャパン)」は、2012年にサービスを開始した日本初の公認民泊予約サイトです。「知らない日本に泊まってみよう。」のコンセプトのもと、全国の古民家を始めとするユニークな宿泊体験ができることで注目を集めています。
古民家泊のほか、郷土料理を堪能できる郷土料理泊、農業体験・漁業体験ができる農泊・里山泊、学校に泊まれる学校泊など、これまで宿泊利用されていなかった空間の活用やユニークな体験を多数!宿泊と体験をセットで楽しめるので、古民家の雰囲気と現地での体験を両方味わうなら、STAY JAPANがおすすめです。
スペースマーケットSTAY
スペースマーケットSTAYは、「お寺で開発会議」「古民家で結婚式」「映画館で社員総会」「島でコスプレ撮影会」といったユニークな利用事例が話題となった、日本最大級の時間貸用レンタルスペース「スペースマーケット」が運営する民泊プラットフォームです。レンタルスペース事業で培ったノウハウを活かし、2016年7月より民泊事業に本格参入しており、一軒家タイプの民泊はもちろん、各地方で深刻化する空き家の活用や宿坊、MICEで活用できる宿泊施設など、ユニークな施設を扱っています。
また、イベント民泊を通した地方創生の実現にも注力していることから、宿泊体験とあわせてその地域ならではの文化や歴史も体験することができるのも魅力です。キーワード検索により、古民家民泊を絞り込むことができます。スペースマーケットSTAYを利用し、これまでにない特別な宿泊体験をしてみてはいかがでしょうか。
Vacation STAY(バケーションステイ)
楽天グループの楽天LIFULL STAYが運営する民泊予約サイト「Vacation Stay(バケーションステイ)」は、日本国内の古民家や貸し切り一軒家、寺院や神社に泊まる宿坊といったユニークな宿泊施設も数多く掲載しています。
そのほか、大手ハウスメーカーなどと共同開発した、独自の宿泊施設ブランドもあるなど、古民家民泊の利用が初めての人でも安心。楽天ブランドのもとで安心して宿泊体験をしたい人にもおすすめです。
古民家民泊に宿泊し古き良き日本の空間を味わおう
近年は、出生数の減少に伴う少子高齢化や、若者の都市部流出による地方の人口減少などから、日本全国で空き家が増加し、社会問題となっています。しかし、こうした空き家の中には、日本古来の工法で建てられた価値のある古民家が多くあることから、柱や建具など活かせる部分はそのままに、現代の利便性を加えてリノベーションし、民泊などの宿泊施設やカフェへと生まれ変わっています。
さらにそこから、田舎ならではの体験や地域の人とのふれあいの場も生まれ、国内外の観光客から注目を集めるようになりました。つまり、古民家を利用することは、日本のノスタルジックな雰囲気を味わえるだけでなく、地域活性化への貢献や、さまざまな社会問題を解決する大きな役割を果たしていると言えます。
今回ご紹介した、古民家民泊の魅力や特徴、選び方のポイントを踏まえながら、効率的に民泊・バケーションレンタルサイトを活用し、ともに旅をする仲間や家族の思い出に残る宿泊を体験してみてはいかがでしょうか。
(Livhub編集部)
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