瑕疵(欠陥)がある家を売却する時の注意点は?3パターンの対処法を解説

売却を予定している物件に瑕疵があると、買主から敬遠されてしまい、売却が長期化してしまう可能性があります。

瑕疵(欠陥)がある家を売却したい時、売主はどのような点に注意すべきなのでしょうか。また、瑕疵があっても売りやすくするには、どのような対処法があるのでしょうか。

本記事では、瑕疵(欠陥)がある家を売却する時の注意点と、瑕疵の種類に応じた6つの対処法について解説します。

1.瑕疵(欠陥)がある家を売る時は、売主側にもリスクがある

瑕疵(欠陥)がある家を買う買主側には、その瑕疵(欠陥)がもたらすリスクがあるため、瑕疵(欠陥)がある家は売りにくくなります。

そのうえ、2020年4月に改正民法が施行され、瑕疵(欠陥)のある家を売却する場合、売主側のリスクも従前に比べて高くなっていることに注意が必要です。

重要事項説明書に瑕疵(欠陥)が明記されておらず、契約内容と引き渡した物件が一致していないと、売主は原則として契約不適合責任を負います。

契約不適合が発見されたとき、買主は、追完(補修や代替物)請求、代金減額請求、契約解除、損害賠償請求ができることになります。瑕疵(欠陥)を買主に通知せずに、引渡し後に判明した場合、買主からこのような請求をされるリスクがあることになります。

契約不適合責任を免責とする特約を付ける場合であっても、売主が契約不適合に該当するような瑕疵を知っていながら通知しなかった場合は、契約は無効になります。

2.瑕疵(欠陥)の種類に応じた対処法

瑕疵(欠陥)には、主に、物理的瑕疵、心理的瑕疵、法律的瑕疵があります。瑕疵の種類によって、売却するときの対処法が異なります。それぞれ区別して、物理的瑕疵の対処法、心理的瑕疵への対処法3つ、法律的瑕疵への対処法2つを説明していきます。

2-1.物理的瑕疵への対処法

物理的瑕疵とは、建物の場合、雨漏りやシロアリ被害、耐震強度の不足など、重大な構造上の欠陥があることを言います。土地の場合は、地盤沈下や土壌汚染など、建物を建築する際の重大な障害を指します。

このような物理的瑕疵は瑕疵を修繕して売却することも対処法として有効です。建物の雨漏りによる瑕疵であれば、雨漏りした部分の防水工事をおこなったり、耐震強度の不足であれば耐震工事をおこなったりすることで改善してみましょう。

ただし、これらの修繕費用がかかるため、瑕疵を修繕した場合の売価と照らし合わせて検討することが重要になります。瑕疵を修繕したという履歴を評価してもらうことができれば、通常の相場よりも高い価格で売却できる可能性があります。

2-2.心理的瑕疵への対処法

心理的瑕疵とは、取引物件で過去に自殺や殺人事件、火事などがあり、心理的に嫌悪感があり、住み心地の良さが阻害される要素があることを言います。このような事件による瑕疵は、事件の重大性、経過年数、近隣住民の噂などと関係があるとされています。

心理的瑕疵には、近隣に工場やゴミ処理場、暴力団事務所などの嫌悪施設がある場合も、含まれるといえます。嫌悪施設の存在による瑕疵は、環境的瑕疵と呼ばれることもあります。以下で、心理的瑕疵への対処法を詳しく説明していきます。

心理的瑕疵を負担に感じない買主を見付ける

心理的瑕疵は、心理的なものであるため、買主によっては負担に感じない可能性もあります。そのような買主を見付けることができれば、相場通りの価格で売却することも可能でしょう。

そのためには、心理的瑕疵を隠すことなく明らかにするということが重要です。隠して売却できたとしても、後で事実が判明し、買主が知っていたら買わなかったと感じた場合、契約の解除や損害賠償請求をされる可能性があります。

心理的瑕疵の負担分の価格を下げる

心理的瑕疵の負担分の価格を相場より下げることで、売却できる可能性があります。心理的瑕疵があるので購入を控えている買主候補の中には、その分安ければ前向きに検討するという人も少なくなく、間口が広がります。

値引き幅は心理的瑕疵の原因となる物件状況によって様々です。仲介を依頼している不動産会社へ相談し、値下げ価格の段階を設定するなど、売却の戦略を立ててみましょう。

更地にしてイメージを払拭する

心理的瑕疵は、近隣住民やその物件に住む人のイメージによって形成されるものです。事件や事故のあった建物を取り壊して更地にすることで環境が一変し、その物件に対する嫌悪感のイメージが払拭される可能性があります。

このように、更地にして嫌悪感のイメージや噂が消えれば、心理的瑕疵のある物件でも売却できる可能性が高まるでしょう。更地にして住宅以外の用途で一定期間再利用し、事件の風化を待ってから、売却することも有効です。

ただし、宅地を更地に転用すると、固定資産税が高くなるデメリットがあります。また、物理的瑕疵の修繕対応と同様に更地にする費用がかかるため、慎重に検討する必要があります。

2-3.法律的瑕疵への対処法

法律的瑕疵とは、法令上の制限などにより、建物の建築に制限があるなど、物件の自由な利用が阻害されることをいいます。

たとえば、計画道路の予定地で建築制限があるケースや、現行法の定める建蔽率・容積率を超過した建物が建っているケース、接道義務を満たしていないため再建築ができないケースなどがあります。

このような法律的瑕疵への対処法としては、その法律的瑕疵をなくしてから売却する方法が考えられます。建蔽率・容積率を超過した建物が建っている場合、建物を取り壊すことで法律的瑕疵は解消されるでしょう。

また、接道義務を満たしていない場合、敷地から地続きで建築基準法上の道路に2メートル接するよう、他の筆を取得するという方法があります。

建物を取り壊してしまうと、建蔽率・容積率を超過していた場合、以前建っていた建物よりも狭い建物しか建築できなくなる可能性もありますが、買主側はローンが組みやすくなるため、売りやすくなるといえます。

接道義務を満たさない物件に接道するような対策をおこなった場合、売りやすさは向上する可能性があります。なお、このような対策を行わなくとも、法律的瑕疵における対策の負担分の価格を下げれば、買主候補の間口は広げることが可能です。

まとめ

瑕疵(欠陥)がある家を売却する時は、売主側にも買主側からその瑕疵につき責任を追及されるリスクがあります。売却時には瑕疵を余すところなく、通知するようにしましょう。

物理的瑕疵がある場合はその瑕疵の部分を修繕するのが有効です。法律的瑕疵がある場合も、その瑕疵をなくす方法もあるので検討しましょう。これらの対策が難しい場合は、その負担分の価格を下げて売却を進めて行くことになります。

心理的瑕疵がある場合、その瑕疵を負担に感じない買主が見付かることもあります。あるいは、価格を下げるか、嫌悪感のイメージが払拭されるような対策をおこなって売却を目指しましょう。

※この記事は金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」より転載された記事です。
【元記事】https://hedge.guide/feature/defect-house-sale-precautions-3-patterns.html

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Livhub 編集部

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