クラウドファンディングで民泊投資、物件運用との違いや判断のポイントは?

民泊物件の運営に興味はあるが、購入資金が足りない方、もしくは購入のリスクを避けたい方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、最近ではクラウドファンディングを通じて、少額で民泊物件への投資に取り組める機会が増えています。

今回の記事では、民泊物件への投資ができるクラウドファンディングサイトをご紹介するとともに、投資する際の注意点などについてもお伝えします。

1.クラウドファンディング、民泊案件の特徴

民泊物件の運営と、クラウドファンディングによる民泊投資には様々な違いがあります。その具体例を見ていきましょう。

1-1.クラウドファンディングは少額で投資できる

自分で民泊物件を購入しようとすると、最初に物件の購入費がかかります。その上、宿泊施設として使えるようにするために改装しなければいけないので、少なくとも数千万円規模の資金が必要になるでしょう。

しかし、クラウドファンディングであれば1万円からの投資が可能なサービスも多く、手持ちの資金が少ない人でも手軽に民泊物件への投資を始めることができます。

1-2.民泊物件を自分で運営しなくても良い

民泊物件を取得した場合、運営も自分で行う必要があります。自治体への登録などの事務手続きの手間や、管理や運営を委託する管理業者への委託費用が発生します。また、広報・宣伝上の戦略なども考える必要があります。

これらの理由から、本業の忙しい方が副業として民泊物件を運営するのはやや難易度が高いと言えるでしょう。

クラウドファンディングを通じた民泊物件への投資であれば、自分で運営する必要がありません。投資後は民泊施設の運営状況を確認するだけでよいため、本業の忙しい方でも検討しやすい特徴があります。

1-3.融資を利用しないため、リスクの範囲が出資額に限定される

民泊物件を購入して運用する場合は数千万円単位のお金が必要になるため、金融機関の融資によるレバレッジを活用する方も少なくないでしょう。投資金が大きくなる分、事業がうまくいかなくなった際の損失額も大きくなるリスクがあります。

一方、クラウドファンディング経由での投資は少額から可能なため、投資に失敗した際の損失を最小限にとどめることが可能です。現金を出資するため、仮に全損が発生したとしてもリスクは出資額分に限定されます。

2.クラウドファンディングの民泊案件で見るべきポイント

クラウドファンディングの民泊案件に投資するときは、事前に注意するべきポイントをチェックしておいたほうが投資に伴うリスクを避けられます。

どのような点をチェックするべきかをお伝えします。

1-1.投資先となる民泊物件の立地

最初に見るべきは民泊物件の立地です。案件には物件の住所が記載されているので、住所を確認して不動産価値がどの程度あるのか、住所の路線価や公示地価を参考に算出しておきましょう。

また、投資先の民泊物件がターゲットとしている観光客数の推移や該当エリアの経済状況など、エリア全体の収益面についても確認しておきましょう。

2-2.民泊物件の運営者情報

民泊物件の運営者情報が掲載されている場合は、運営者の過去の実績についても確認しましょう。過去の実績がない運営者の場合、運営に失敗してしまうリスクが高まるためです。

すべての案件で公開されているわけではありませんが、運営者情報が公開されているのであれば過去の実績まで含めて確認するようにしましょう。

2-3.民泊の運営計画

民泊物件の運営計画は、事前にチェックしておきたいポイントです。どのような宿泊施設を運営して他社と差別化を図るのか、どれぐらいの利益を見込んでいるのか、他にも計画の詳細などを精査しましょう。

反対に、事前計画を綿密に立てていない場合は信用できない投資先である可能性があります。運営者情報および運営計画は、事業の成功の可能性を判断するのに重要なポイントになります。

3.民泊物件に投資できるクラウドファンディングサイトは?

それでは、実際に民泊物件に投資できるクラウドファンディングサイトをご紹介します。

3-1.LENDEX

LENDEXは2017年から運営を行っているソーシャルレンディング会社です。特徴としては全ての投資案件に不動産担保を設定していること、また、不動産担保を自社基準だけではなく、大手不動産会社や不動産鑑定士などの第三者からの評価を受けて設定していることなどが挙げられます。融資金額は2社から評価を受けた担保評価額の80%までに制限しています。

レンデックスでは、民泊事業者による不動産の購入・リフォーム資金、不動産事業者の運転資金の調達を目的として組成されたファンドの募集実績があります。1口2万円、実績利回りは6%から12%と高めの水準となっています。

2020年6月現在、貸し倒れなどは起きていませんが、リスクとしては会社がまだ新しいこと、会社の規模が小さいこと、単年度黒字化を達成していないことなどが挙げられます。

3-2.CREAL

CREALは、株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが運営する不動産投資型クラウドファンディングです。

個々の投資家の資金がまとめられて不動産投資案件に出資される仕組みになるため、投資家一人あたりの負担額は全ての案件について1万円からの投資が可能です。

CREALでは民泊物件はまだ募集を行っていませんが、観光施設やホテル物件のクラウドファンディング案件を募集した実績があり、今後も同様の観光客向けの宿泊施設の案件を取り扱う可能性があります。

一方デメリットとして、運用している間は原則資金を引き出せない点や、人気案件に応募が集中してしまい、狙っていた案件に投資できない可能性がある点が挙げられます。

余剰資金で投資を行ったり、直前ではなく会員登録を事前に行っておくなどの対策が必要になるでしょう。

まとめ

民泊物件への投資は不動産の取得や事業の運営、宿泊設備の準備など必要となる初期投資も高く、投資後のリスクが高くなってしまいます。そこで、投資のリスクを下げて運用の手間を省くには、クラウドファンディングを通じた投資が検討出来ます。

ここまでに挙げた数々のポイントや注意点を踏まえつつ、クラウドファンディングサイトを通じて投資先を選んでみましょう。

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Livhub 編集部

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